2006年08月01日

ANGELS EGG / GONG 4

1.OTHER SIDE OF THE SKY
2.SOLD TO THE HIGHEST BUDDHA
3.CASTLE IN THE CLOUDS
4.PROSTITUTE POEM
5.GIVIN’MY LOVE TO YOU
6.SELENE
7.FLUTE SALAD
8.OILY WAY
9.OUTER TEMPLE
10.INNER TEMPLE
11.PERCOLATIONS
12.LOVE IS HOW Y MAKE IT
13.I NEVER GLID BEFORE
14.EAT THAT PHONE BOOK CODA

DAEVID ALLEN(G,VO)
GILLI SMYTH(VO)
DIDIER MALHERBE(FL,SAX,VO)
MIKE HOWLETT(B)
STEVE HILLAGE(G)
TIM BLAKE(KEY)
PIERRE MOERLEN(DS)
MIREILLE BAUER(GLOCKENSPIEL)

1973

ゴングのラジオノーム・インヴィジブル3部作の第2部である。
初期ゴングの代表作で、アレンとスマイスによる「ドラッギーな幻想性、ヒッピー思想」と、かなりのテクニシャンであるメンバー達の高度でスリル溢れる演奏とが、
絶妙のバランスで溶け合うトリップミュージックの傑作である。
アレンは、元ソフトマシーンのメンバーであるが、このアルバムはそのマシーンの
諸作に引けをとらないものであるし、3部作で語られる物語の事を知らなくても
十分に楽しめるものである。

1は、ドラッギーなオープニング曲。
まるでドラッグを摂取し、体中に回ってくる様子を描いたような何とも掴みどころのない曲だが、後半で形成されてくるサイケなジャズロックは、ドキドキさせられる格好良さがある。

2は、このグループの実力を見せ付ける、シュールでポップなアレンのボーカルが魅力的な曲。
ボーカルもよいが、演奏もすごい。
ヒレッジのギターは、攻撃的なアクセントからセンスのよいカッティング、スペイシーなエフェクトまでパーフェクトに決まり、ムーランらのリズム隊も超絶的テクニックを発揮し、マレーブのサックスも素晴らしいセンスとコントロールを聴かせる。
編集でつけられたようなエンディングの部分は、ごく初期のウェザーリポートと間違えそうなくらいのクオリティだと思う。

6は、いかにもゴングらしい優しくスペイシーな曲で、エコーの深くかかったヒレッジのギターを聴いていると、体が宙に浮く様。このような曲は、ゴングの他のアルバムやアレンのソロにも多数あり、ゴングの聴き所の一つである。

13は、このアルバム一番の見せ場である。この3部作の頃のサウンドの要はヒレッジだが、これは彼によるゴングというバンドのスペクトルを掴みきったような曲で、彼のその後の音楽活動の布石ともなるものである。
集中しながら拡散していくような精神的なパラドックスが感じられ、一見、掴み所がないようで実はかなり高度なリフによって組み立てられている。
それがこの時期のゴングの特色であり、サウンドの推進力であった。
彼らの音楽はトリップミュージックとして色彩豊かだが、決してくどくはなく、
聴いた後に爽やかさすら感じさせるのは、その引出しの多さと高い音楽性の為であると思う。

ヒレッジのこのようなサウンドは、次作(YOU)で極まっていき、数年後のソロ作(GREEN)でパーフェクトな形となって回帰する。        


インパクト   100
テクニック   95
ポップ性    85
コンセプト   90
センス     100

(COWBELL)



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