2006年08月08日
1971 展覧会の絵/PICTURES AT AN EXHIBITION(ライヴ盤)
展覧会の絵(K2HD紙ジャケット仕様)
1971
収録曲
1. プロムナード
2. こびと
3. プロムナード
4. 賢人
5. 古い城
6. ブルーズ・ヴァリエイション
7. プロムナード
8. バーバ・ヤーガの小屋
9. バーバ・ヤーガの呪い
10. バーバ・ヤーガの小屋
11. キエフの大門~THE END
12. ナットロッカー
ムソルグスキーの有名ピアノ曲を独自の解釈でアレンジしたタイトル曲で、彼らの人気を決定づけた3rdアルバム(1971年発表)。シングル「ナット・ロッカー」もヒットを記録した。
原曲は、19世紀のロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが作曲した同名のピアノ組曲『展覧会の絵』。原曲以外にもラヴェル等によるオーケストラ・アレンジがあり、日本の冨田勲もシンセサイザー音楽にアレンジしている。
このアルバムの発売経緯はかなり複雑であると言える。1971年の1月から、ELPはセカンド・アルバム「タルカス」のリハーサルにとりかかっていた。それが終わってイギリス公演ツアーが行われ、3月26日には、イギリスのニュー・キャッス・シティー・ホールで「展覧会の絵」を含むライブ録音が行われた。4月には初のアメリカ公演、そして5月には「タルカス」が発売されている。こうした流れの中で、展覧会の絵は、発売が未定のままだった。原因は幾つかあったが、それまでの2枚のアルバムと作品の傾向が違う事や、同時期のタルカスの売れ行きに対する影響等が主な理由だと考えられている。
だが、ELPの人気が高まるに連れて需要が高まり、2枚組の海賊盤(展覧会の絵を含むライブ)が出回る様になってしまった。事態を憂慮したELPサイドは10月になって海賊盤を市場から回収し、11月(アメリカでは翌年1月)に、展覧会の絵+アンコールのナット・ロッカー(チャイコフスキーのくるみ割り人形の一曲である行進曲をロック調にアレンジしたもの)という構成の1枚組アルバムとしてリリースした。
作り手にとって不本意な経緯で発売された本作だったが、売れ行きはすさまじく、実質的に新作とは言えない内容でありながら、本国イギリスではチャート3位(2位と記載された資料もある)、アメリカでは10位まで上昇している。
また日本では、ELPの人気を決定付けたアルバムと考えられている。それまでの2枚は、クラシックを取り入れていた(あるいは未開人等の様に原曲をアレンジしていた)とはいえ、基本的にはオリジナル作品としての体裁で成り立っていた。しかし本作は名実共に「クラシックのロック・アレンジ」であり、それまでファンが抱いていたELPのイメージを明確に具現化したものとなっている。言い換えれば「ELPとは何か」という疑問に対する、非常に分かり易い解答となったのだが、裏を返せば、それによってELPのイメージの固定というデメリットが生じてしまったとも言える。ジャンル分けの好きな日本人が支持したのも、こういった理由に負うところが大きいという意見がある。
ビデオソフト版
ほぼ同時期に、ライシアム・シアターで収録されたライブ・ビデオがリリースされている。基本的なアレンジは同じだが、冒頭部のプロムナードがハモンドオルガンで演奏されている事(レコード/CDではニュー・キャッスル・シティ・ホールのパイプオルガンが使用された)を初め、何点か違いがある。また、今となっては問題視される事が多いのだが、当時は映像効果をライブ・ビデオに添加する事が多く、本ビデオにもそれが存在する。
1971
収録曲
1. プロムナード
2. こびと
3. プロムナード
4. 賢人
5. 古い城
6. ブルーズ・ヴァリエイション
7. プロムナード
8. バーバ・ヤーガの小屋
9. バーバ・ヤーガの呪い
10. バーバ・ヤーガの小屋
11. キエフの大門~THE END
12. ナットロッカー
ムソルグスキーの有名ピアノ曲を独自の解釈でアレンジしたタイトル曲で、彼らの人気を決定づけた3rdアルバム(1971年発表)。シングル「ナット・ロッカー」もヒットを記録した。
原曲は、19世紀のロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが作曲した同名のピアノ組曲『展覧会の絵』。原曲以外にもラヴェル等によるオーケストラ・アレンジがあり、日本の冨田勲もシンセサイザー音楽にアレンジしている。
このアルバムの発売経緯はかなり複雑であると言える。1971年の1月から、ELPはセカンド・アルバム「タルカス」のリハーサルにとりかかっていた。それが終わってイギリス公演ツアーが行われ、3月26日には、イギリスのニュー・キャッス・シティー・ホールで「展覧会の絵」を含むライブ録音が行われた。4月には初のアメリカ公演、そして5月には「タルカス」が発売されている。こうした流れの中で、展覧会の絵は、発売が未定のままだった。原因は幾つかあったが、それまでの2枚のアルバムと作品の傾向が違う事や、同時期のタルカスの売れ行きに対する影響等が主な理由だと考えられている。
だが、ELPの人気が高まるに連れて需要が高まり、2枚組の海賊盤(展覧会の絵を含むライブ)が出回る様になってしまった。事態を憂慮したELPサイドは10月になって海賊盤を市場から回収し、11月(アメリカでは翌年1月)に、展覧会の絵+アンコールのナット・ロッカー(チャイコフスキーのくるみ割り人形の一曲である行進曲をロック調にアレンジしたもの)という構成の1枚組アルバムとしてリリースした。
作り手にとって不本意な経緯で発売された本作だったが、売れ行きはすさまじく、実質的に新作とは言えない内容でありながら、本国イギリスではチャート3位(2位と記載された資料もある)、アメリカでは10位まで上昇している。
また日本では、ELPの人気を決定付けたアルバムと考えられている。それまでの2枚は、クラシックを取り入れていた(あるいは未開人等の様に原曲をアレンジしていた)とはいえ、基本的にはオリジナル作品としての体裁で成り立っていた。しかし本作は名実共に「クラシックのロック・アレンジ」であり、それまでファンが抱いていたELPのイメージを明確に具現化したものとなっている。言い換えれば「ELPとは何か」という疑問に対する、非常に分かり易い解答となったのだが、裏を返せば、それによってELPのイメージの固定というデメリットが生じてしまったとも言える。ジャンル分けの好きな日本人が支持したのも、こういった理由に負うところが大きいという意見がある。
ビデオソフト版
ほぼ同時期に、ライシアム・シアターで収録されたライブ・ビデオがリリースされている。基本的なアレンジは同じだが、冒頭部のプロムナードがハモンドオルガンで演奏されている事(レコード/CDではニュー・キャッスル・シティ・ホールのパイプオルガンが使用された)を初め、何点か違いがある。また、今となっては問題視される事が多いのだが、当時は映像効果をライブ・ビデオに添加する事が多く、本ビデオにもそれが存在する。