Neu!
2006年06月17日
Neu!/Neu!
Neu!
[曲目リスト]
1.Hallogallo
2.Sonderrangebot
3.Weissensee
4.Im Glück
5.Negativland
6.Lieber Honig
1971
ノイは、CD再発になってから愛聴するようになった。昔、友人にテープを借りて聴いたとき、そのセンスに驚き、80‘sは彼らの真似だと思ったのを憶えている。
そして、そのときに感じた新鮮さは現在でも変わりないどころか今の方がむしろ時代に合っているとさえ感じる。
メンバーは、元クラフトワーク(初期)の二人、クラウス・ディンガー(ドラムスetc)ミヒャエル・ローター(ギターetc)。
ノイの音楽は、シンプルであるが一つ一つの音はとてもデリケートで深い。まずは、この1stを聴いてほしい。
1.は、ノイのトレードマーク、ハンマービートが心地よく、単調なリフと相まって軽快なノリを作り出し、随所に入っている逆回転のギターがハレーション効果のような眩しい音像を映す。 永遠の名曲。
2.は、シンバル等をエフェクト処理し、残響によって描き出されたノスタルジックな雰囲気の音世界。今で言えば音響派風。
3.は、スローテンポの単調なリズムとリフがけだるいグルーブを形成し、ボリュームとワウで絶妙にコントロールされたプリミティブで優しいギターのメロディーがエキセントリックで美しい世界を聴かせてくれる。そして、後方で鳴り続けるシンバルが前の曲と意識下で共鳴する。
4.は、湖面をオールで漕ぎ進んでゆくボートの音が中心に据えられたコンクレートもの。前の曲のメロディーが回帰してくるのは、サブリミナル的に3曲目と地続きにする様で面白い。
4〜6(アナログでは、B面)は、組曲的である。
5.は、とても71年の作品とは信じがたい。フランジャーがかかった様なベースやソリッドでノイジーなギター、ストイックなビート感覚はどう聴いても80‘sの音だ。どの曲にも言えることだが、楽曲編集のセンスとスキルが抜群である。エンジニアにクラフトワークの故コニー・プランクの名前がある事が無関係ではないだろう。
6.は、恐ろしくシンプルなギターをバックにした歌物で、歌とゆうより息とゆう感じの唱法で音程も定まっていない。恐らくロック史上もっともヒドい歌である。だが、本作にあっては、最高のカタルシスとして機能している。バックのアレンジも実は相当にカッコいい。
最後は、湖面のボートのシーンに戻り、リバーブが深くなって消えてゆくのもノスタルジックで良い。
ジャーマン・ロックにおいて最重要で、パンク、ニューウェーブに多大なる影響を与えたこの作品。
個人的には、とても奥深い作品と思うが、本人達の意図と共鳴しているかどうかは、分からない。
インパクト 95
テクニック 85
ポップ性 90
コンセプト 100
センス 100
COWBELL
[曲目リスト]
1.Hallogallo
2.Sonderrangebot
3.Weissensee
4.Im Glück
5.Negativland
6.Lieber Honig
1971
ノイは、CD再発になってから愛聴するようになった。昔、友人にテープを借りて聴いたとき、そのセンスに驚き、80‘sは彼らの真似だと思ったのを憶えている。
そして、そのときに感じた新鮮さは現在でも変わりないどころか今の方がむしろ時代に合っているとさえ感じる。
メンバーは、元クラフトワーク(初期)の二人、クラウス・ディンガー(ドラムスetc)ミヒャエル・ローター(ギターetc)。
ノイの音楽は、シンプルであるが一つ一つの音はとてもデリケートで深い。まずは、この1stを聴いてほしい。
1.は、ノイのトレードマーク、ハンマービートが心地よく、単調なリフと相まって軽快なノリを作り出し、随所に入っている逆回転のギターがハレーション効果のような眩しい音像を映す。 永遠の名曲。
2.は、シンバル等をエフェクト処理し、残響によって描き出されたノスタルジックな雰囲気の音世界。今で言えば音響派風。
3.は、スローテンポの単調なリズムとリフがけだるいグルーブを形成し、ボリュームとワウで絶妙にコントロールされたプリミティブで優しいギターのメロディーがエキセントリックで美しい世界を聴かせてくれる。そして、後方で鳴り続けるシンバルが前の曲と意識下で共鳴する。
4.は、湖面をオールで漕ぎ進んでゆくボートの音が中心に据えられたコンクレートもの。前の曲のメロディーが回帰してくるのは、サブリミナル的に3曲目と地続きにする様で面白い。
4〜6(アナログでは、B面)は、組曲的である。
5.は、とても71年の作品とは信じがたい。フランジャーがかかった様なベースやソリッドでノイジーなギター、ストイックなビート感覚はどう聴いても80‘sの音だ。どの曲にも言えることだが、楽曲編集のセンスとスキルが抜群である。エンジニアにクラフトワークの故コニー・プランクの名前がある事が無関係ではないだろう。
6.は、恐ろしくシンプルなギターをバックにした歌物で、歌とゆうより息とゆう感じの唱法で音程も定まっていない。恐らくロック史上もっともヒドい歌である。だが、本作にあっては、最高のカタルシスとして機能している。バックのアレンジも実は相当にカッコいい。
最後は、湖面のボートのシーンに戻り、リバーブが深くなって消えてゆくのもノスタルジックで良い。
ジャーマン・ロックにおいて最重要で、パンク、ニューウェーブに多大なる影響を与えたこの作品。
個人的には、とても奥深い作品と思うが、本人達の意図と共鳴しているかどうかは、分からない。
インパクト 95
テクニック 85
ポップ性 90
コンセプト 100
センス 100
COWBELL