エマーソン・レイク&パーマー(ELP)

2012年02月18日

NHK大河ドラマ『平清盛』で流れる「タルカス」に話題沸騰! 5

久しぶりの投稿です。
昨年秋から仕事に忙殺されていまして・・・・
また、少しずつ記事を投稿します。


 1月8日の第1回放送以来、近年稀に見る話題を振りまいているNHK大河ドラマ『平清盛』。ストーリーや映像への賛否両論はもちろんのこと、今年の大河の話題として大いに盛り上がっているのがその音楽! 世界的作曲家である吉松 隆が劇判を担当し、吉松お得意の重厚なオーケストラ音楽がおしげもなく投入され、作品世界を彩っているのに加えて、いまネット上で最も騒がれているトピックが「タルカス」。この楽曲は、プログレッシヴ・ロックを語る上で必要不可欠なグループ、エマーソン、レイク&パーマー(ELP)が発表した、70年代のロック史に残る最高傑作の一つである『タルカス』(1971年)に収録されたインストゥルメンタル曲です。

 往年のプログレ・ファンに熱狂的に支持された、至高の名作として知られるこの作品を、かねてより大変なプログレ・ファンであった吉松が40年の月日をかけてオーケストラ用に編曲。2010年に日本コロムビアよりリリースされ、ネット上でも大きな話題に。そして、NHK大河ドラマのプロデューサーがこのオーケストラ版「タルカス」を耳にしたのがきっかけで、吉松に『平清盛』劇判へのオファーを行なったとのこと。

 劇判は、吉松による書き下ろしがメインであるものの、「タルカス」オーケストラ版もそのままのかたちでドラマ内でしばしば使用される予定。900年前の平安時代の日本が舞台ですが、既存の価値観を壊し、新しい武家社会を確立した“イノベーター”平清盛のストーリーに、ロックの新しいかたちを提示したプログレのサウンドが見事な親和性をみせており、今年の“ひとあじ違う”大河を特徴付けています。

 『平清盛』をきっかけに、ふたたび脚光を浴びることとなった「タルカス」ですが、この「タルカス」のオリジナル・ヴァージョンを完全収録した日本独自企画の2枚組ベスト・アルバム『THE BEST OF ELP / タルカス〜ザ・ベスト・オブ・ELP』がビクターより1月25日に発売。「タルカス」をはじめ、「展覧会の絵」(『展覧会の絵』アナログ盤のB面部分)や「悪の教典#9」(『恐怖の頭脳改革』収録)といった全盛期の大曲を収録し、話題の高音質K2HDマスタリング+HQCDを採用。

 また、大河ドラマのスタート後からのネット内外での話題をふまえ、大河で使用されているオーケストラ版「タルカス」の着うた(R)&着うたフル(R)が2月5日からモバイルコロムビア、レコチョクより配信される予定です!

出典:CD Journal

タルカス~ザ・ベスト・オブ・ELP
タルカス~ザ・ベスト・オブ・ELP
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2010年09月15日

EL&Pのキース・エマーソン、結腸ポリープ切除術のため来日公演中止 3

 ウドー音楽事務所は15日、10月上旬に来日4公演が予定されていたキース・エマーソンが結腸ポリープ切除の手術を受け、術後の療養が必要となるため、『キース・エマーソン&グレッグ・レイク』公演の中止を発表した。エマーソンは「チケットをご購入いただいた方々全員に心からお詫びを申し上げたいです」と陳謝。「今はとにかく再び日本に行き、素晴らしいショーを皆様の前でプレイすることができるように、一刻も早く病気を治すことに集中しています。その時に皆様に会えるのを心から楽しみにしています」とファンにメッセージを寄せた。

 1970年代に活躍した3人組プログレッシブ・ロックバンド、エマーソン,レイク&パーマー(EL&P)のエマーソン(キーボード)とグレッグ・レイク(ベース/ギター)のデュオ公演ではEL&P、ザ・ナイス、キング・クリムゾンの名曲を新アレンジで披露するとあり、10月4、5日に東京・渋谷C.C.Lemonホール、同7日に大阪・松下IMPホール、8日には渋谷C.C.Lemonホールでの追加公演も決定していた。

 チケットの払い戻しは15日〜10月8日まで、購入店で行われる。以下はエマーソンのメッセージ全文。

日本の皆様へ

 先日、ロンドンで通常の健康診断を受けましたが、その時に下部結腸にポリープが見つかり、医師の判断によりすぐに手術を受けることになりました。非常に残念なことに手術後は一定期間療養が必要となるため、10月初めからのツアーは無理ということになりました。

 私はこの状況の中でもポジティブに考えるようにしています。“Emerson & Lake”日本ツアーを延期しなければならないのはとても悲しいです。チケットをご購入いただいた方々全員に心からお詫びを申し上げたいです。グレッグと私はこのショーのために多大な準備をしてきて、日本という美しい国を再び訪れ、皆様の前でプレイできることをとても楽しみにしていました。実は日本人のドラマーと1、2曲一緒にプレイできるという企画も立てていました。今はとにかく再び日本に行き、素晴らしいショーを皆様の前でプレイすることができるように、一刻も早く病気を治すことに集中しています。その時に皆様に会えるのを心から楽しみにしています。

キース・エマーソン

ORICON STYLE

キース・エマーソン・バンド・フィーチャリング・マーク・ボニーラ
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2010年06月10日

プログレ至高の名曲「タルカス」が吉松隆の編曲によってフル・オーケストラ化。ジャケも必見! 5

タルカス
タルカス
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 日本を代表する作曲家、吉松隆の新作アルバム『TARKUS(タルカス)』(COCQ-84832 税込2,520円)が7月21日にリリースされます。

 アルバム・タイトルを見てすぐにお分かりの方も多いことでしょう。そう、『タルカス』はプログレッシヴ・ロックの最高峰、エマーソン、レイク&パーマー(EL&P)が1971年に発表した2ndアルバムのタイトルです。

 今回、吉松隆の編曲により、このアルバムのタイトル曲「タルカス」がフル・オーケストラとして生まれ変わりました!

 プログレ至高の名曲として知られるEL&Pの「タルカス」は、全7曲からなる20分ほどの組曲で、キーボード、ベース(&ヴォーカル)、ドラムスという楽器編成。作曲は、キーボード担当のキース・エマーソンによるものです。

 吉松は、この作品の全曲をほぼ原曲に忠実にオーケストラ化。藤岡幸夫指揮東京フィルハーモニー交響楽団の演奏により、壮大でゴージャスな音世界が広がっています。

 そして、何と言ってもまず目をひくのが、当盤のジャケット。EL&Pの『タルカス』のジャケットに描かれている想像上の動物が、なんと実写版で登場しています!!

 アルマジロと戦車が合体したかのような動物のイラストが、立体模型で忠実に再現されているのです。マニア心を鷲掴みの心憎い企画、必見です!

 また、カップリングには同じくクラシックとロックを融合した吉松隆の『アトム・ハーツクラブ組曲』、ドヴォルザークの「アメリカ」をピアノ協奏曲に編曲したもの、そして現代音楽の名曲、黛敏郎の「BUGAKU」が収録されています。

 録音は2010年3月14日に東京オペラシティ コンサートホールで開かれた演奏会のライヴ。クラシック・ファンだけでなく、プログレ・ファンをも熱狂させた当日の空気が伝わってくるような一枚です。

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2010年05月28日

英プログレ系音楽誌選曲によるプログレ入門コンピ!EL&P、M.オールドフィールド、キャメルなど 4

Space Hymns: An Introduction to Prog Rock
Space Hymns: An Introduction to Prog Rock
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 ユニバーサル・ミュージック・グループの廉価盤レーベルであるスペクトラム・ミュージック(Spectrum Music)より、プログレッシヴ・ロックの入門編コンピが到着! CD2枚組のコンピレーション・アルバム『Space Hymns: An Introduction To Prog Rock』が5月17日(英国)に発売されています。

 本作の選曲は、英国のプログレ系音楽誌〈Classic Rock Presents Prog〉の編集者であるジェリー・ユーイング(Jerry Ewing)が担当。ユニバーサル保有音源を中心に、エマーソン、レイク&パーマー、ザ・ナイス、マイク・オールドフィールド、バークレイ・ジェイムス・ハーヴェスト、RUSH、キャラヴァン、ジェントル・ジャイアント、キャメル、リック・ウェイクマン、エッグ、ファウスト、ムーディー・ブルース、スーパートランプ、マーズ・ヴォルタらの楽曲がセレクトされています。全30曲入りのCD2枚組作品でありながら、低めの価格設定(日本円で2000円前後)となっていますので、プログレ入門には最適です!
 


『Space Hymns: An Introduction To Prog Rock』

[CD1]
1. Arthur Brown - Fire
2. The Moody Blues - Question
3. Quintessence - Notting Hill Gate
4. Atomic Rooster - Tomorrow Night
5. Ramases - Life Child
6. Khan, Steve Hillage, Dave Stewart - Stranded
7. Faust - So Far
8. Caravan - Waterloo Lily
9. Wishbone Ash - Blowin' Free
10. Mike Oldfield - Tubular Bells
11. Emerson, Lake & Palmer - Karn Evil 9 1st Impression Part 2
12. Barclay James Harvest - Hymn
13. Supertramp - Gone Hollywood
14. The Moody Blues, New World Philharmonic - The Voice
15. Rush - Time Stand Still

[CD2]
1. The Nice - America
2. Egg - Seven Is A Jolly Good Time
3. Uriah Heep - Come Away Melinda
4. Gentle Giant - Pantagruel's Nativity
5. Caravan - Golf Girl
6. Jade Warrior - A Winter's Tale
7. Aphrodite's Child - The Four Horsemen
8. Magna Carta - Lord Of The Ages
9. Rick Wakeman - Catherine Of Aragon
10. Supertramp - Dreamer
11. Barclay James Harvest - Child Of The Universe
12. Rush - By-Tor And The Snow Dog
13. Mike Oldfield - Moonlight Shadow
14. Camel - Cloak & Dagger Man
15. The Mars Volta - Inertiatic Esp

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2010年01月31日

[プログレッシブロック] EL&P再結成ライヴに先駆け、キース・エマーソンとグレッグ・レイクが全米ツアーを開催 3

EL&P ベストEL&P ベスト
アーティスト:エマーソン・レイク&パーマー
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:1999-07-07
おすすめ度:5.0
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 昨年にアナウンスされたように、今年7月に行なわれる英国のロック・フェスティバル〈High Voltage Festival〉にて再結成ライヴを行なう、エマーソン、レイク&パーマー(Emerson, Lake & Palmer/以下、EL&P)。一度限りとも言われている同ライヴに先駆け、メンバーのキース・エマーソンとグレッグ・レイクの2人がライヴ・ツアーを行なうと発表! 今年4月に全米各地を廻るアメリカ・ツアーを行ないます。

 グレッグ・レイクの公式サイトによれば、同ツアーはEL&P、ザ・ナイス、キング・クリムゾンの楽曲を特色とするステージになるようで、“アンプラグド・ツーメン・ショウ”とも表現されているように、2人によるアコースティックな演奏も聴けるスペシャルなライヴとなる模様です。

 ツアーは4月1日のクリーヴランド公演を皮切りに全6公演を予定。なお、公演数はさらに増える可能性もあるようです。再結成ライヴにも負けないくらい貴重な瞬間になりそうな今回の共演ライヴ、EL&P好きなら参加してみては?

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「♪カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂〜♪」初めてテレビに登場したのは昭和37年です。「電話は2番」になったのは、「肉は1番、電話は2番」と宣伝して、その味と共に評判になっている大阪のすき焼きの宣伝文句にヒントを得ました。カステラの文明堂は明治33年に長崎の地で創業しました


2007年04月10日

ラブ・ビーチ/ エマーソン・レイク・アンド・パーマー 3

ラヴ・ビーチ

1978

[曲名リスト]

1. 欲しいのは君だけ
2. ラヴ・ビーチ
3. 恋の味
4. ギャンブラー
5. おまえのために
6. キャナリオ
7. 将校と紳士の回顧録
 1. a.プロローグ/紳士の教え
 2. b.愛を感じた時
 3. c.最前線からの手紙
 4. d.栄光の歩兵中隊(行進曲)


[内容]

 後期(再始動期)3作目にして、この時期最後のスタジオ録音アルバム。キース・エマーソンは「このアルバムを制作している最中に、メンバーと話し合って、ELPの解散を決めた」という意味の発言をしている。また、「イン・ザ・ホット・シート」のライナー・ノーツによると「契約の関係でどうしても作らなければならなかったアルバム」である。


本作は1978年にバハマで収録された。当地で収録した理由は税金の問題であるとコメントされている。1978年まで続いていた全米ツアーの後、キース・エマーソンはバハマのナッソーで休暇を過ごした。その後メンバーの2人を伴って改めてバハマ入りし、収録を開始している。


 本作の題名は、シカゴのオヘア空港で実施された「このリストの中で、ELPの次のアルバムに一番適した題名はどれですか?」というアンケートの結果に基づいていると伝えられている。一番支持を集めたのが、リストの一番下にあった「ラブ・ビーチ」で、メンバーはこの結論に否定的(俺達はビーチ・ボーイズじゃ無い、という発言があったと伝えられている)だったが、実際にアルバムを売るアトランティック・レコードはこれを気に入り、決定に至った。


 このアルバムの制作終了後、グレッグ・レイクとカール・パーマーはバハマを離れたが、キース・エマーソンはそのまま居残り、1年間ほど休暇を過ごしてから、同地で映画音楽の「インフェルノ」とソロ・アルバム「ホンキー」の制作を始めている。


[評価]

イギリスでは最高48位、アメリカでは53位(55位という説もある)。この順位が示す通り、本作に対するELPファンの判定は厳しいものであったと言える。実際、当時の日本の音楽誌のレビュー記事等を読み返してみると、おおむね否定的な批評/感想で占められている。それもかなり感情的なものが多く、ELPに対する期待が大きかった事、そして、その期待に応えて貰えなかった失望もまた大きかった事が推察される。


そんな中にあって、ロドリーゴの曲をアレンジした「キャナリオ」は、本作に否定的なリスナーも好意的だったと言われている。この作品は曲の構造やシンセサイザーの使い方などで、前期ELPの魅力を備えていると言われており、こういう作品をもっと出して欲しい、という多くのファンの要望がうかがえる。


出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラヴ・ビーチ


2006年11月21日

作品第2番/WORKS VOLUME II /エマーソン・レイク・アンド・パーマー 3

1977

収録曲

孤独なタイガー
あなたのバレンタイン
ブルフロッグ
恐怖の頭脳改革
バレルハウス・シェイクダウン
君を見つめて
ソー・ファー・トゥ・フォール
メイプル・リーフ・ラグ
夢みるクリスマス
そっと閉じて
ホンキー・トンク・トレイン・ブルース
迷える旅人


前作に比べ芸術性は後退しポップな作品に仕上がっている。全英2位のヒットとなったグレッグ・レイクのソロ・デビュー曲や既発の曲も含まれ、ベスト的な要素も含まれる。
ヘヴィーな2枚組だった前作と比較すれば,こちらはヴァラエティ・ショー形式のポップな作品集。ソロ・パートとグループ・パートが混在するランダムな構成で,既発表のEP曲なども収録した変則的な疑似ベスト盤。




作品第2番(紙ジャケット仕様)


2006年11月16日

ELP四部作/WORKS VOLUME I 4

1977

曲目リスト
ディスク:1
1. 今夜は愛の光につつまれて(グレッグ・レイク)
2. セ・ラ・ヴィ(グレッグ・レイク)
3. 願わくは,み名の尊まれんことを(グレッグ・レイク)
4. ノーバディ・ラヴズ・ユー・ライク・アイ・ドゥ(グレッグ・レイク)
5. クローサー・トゥー・ビリーヴィング(グレッグ・レイク)

ディスク:2
1. 邪教の神,そして悪の精の踊り(スキタイ組曲 作品20 第2曲)(カール・パーマー)
2. L.A.ナイツ(カール・パーマー)
3. ニューオーリンズ(カール・パーマー)
4. 2声のインヴェンション,ニ短調(カール・パーマー)
5. フード・フォー・ユア・ソウル(カール・パーマー)
6. タンク(カール・パーマー)
7. 庶民のファンファーレ(エマーソン,レイク&パーマー)
8. 海賊(エマーソン,レイク&パーマー)


ELPのスタジオ録音アルバムとしては約3年半ぶりの新作にあたる。ただし厳密に言えば、ELPとしての作品はD面(ディスク2の後半)だけであり、他の3面は各メンバーのソロ作品が収録されている。ELPで制作したD面の2曲の内、コープランドの曲をアレンジした「庶民のファンファーレ」は3人だけで演奏され、オリジナルの「海賊」は3人の演奏+オーケストラという構成になっている。各メンバーのソロ作品は基本的にオーケストラや他のミュージシャンとの演奏であり、カール・パーマーの「L.A.ナイツ」でキース・エマーソンが参加している以外は相互の参加はない。

芸術性が高く、演奏は最高水準といえる。

ELP 四部作(紙ジャケット仕様)


2006年11月10日

恐怖の頭脳改革/BRAIN SALAD SURGERY / エマーソン・レイク・アンド・パーマー 5

 1973年初頭にELP自身がレコード・レーベル「マンティコア」を設立した。本作は、そのマンティコアから初めてリリースされたELPのアルバムである。前作のトリロジーから約1年半ぶりの新作であり、全盛期ELPの最後のスタジオ録音作品でもある。

 それまでELPは、大概は2〜3ヶ月でアルバムを仕上げていた。その為、約半年程度で新作をリリース出来ていたが、本作は9ヶ月かかったと伝えられている。レコーディングの途中でツアーが開始されたり、キース・エマーソンが音楽的に行き詰ったり、といったトラブルに相次いで見舞われたものの、11月の全米ツアーには間に合う形で発売された。

 特徴としては、まず新型のポリフォニック・モーグ・シンセサイザー(ポリ・モーグの試作品と推定される)を初め、新しい機材が大幅に導入された事。それまでは脚色の範囲でしか使われていなかったシンセサイザーが、作曲/編曲の段階から使用を前提として考えられている事が伺える。例えば、アルベルト・ヒナステラのピアノ協奏曲第1番終楽章をアレンジした「トッカータ」などは、シンセサイザーの機能があって初めて実現しうる構造になっており、「悪の経典♯9」でも、随所にそういった要素が感じられる。

 さらに「悪の経典♯9」の一部で、グレッグ・レイクがエレキ・ギターを弾き、本来ならグレッグ・レイクが担当するベース・パートを、キース・エマーソンがシンセサイザーで弾く…という構造が成立しており、エマーソンのシンセサイザーに対するスキルが格段に進歩している事が証明されていると言って良い。

 また、協力者の顔ぶれも豪華である。この年、新たに設立されたマンティコアと契約したピート・シンフィールドが作詞で参加。さらにアルバム・ジャケットは、当時はまだ無名に近かったH・R・ギーガーが原画を担当している。

 なお、録音エンジニアは、前作までエディ・オフォードだったが、本作からはジェフ・ヤングとクリス・キムジィに交代している。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

曲目リスト
1. Jerusalem
2. Toccata
3. Still...You Turn Me On
4. Benny the Bouncer
5. Karn Evil 9: 1st Impression, Pt. 1
6. Karn Evil 9: 1st Impression, Pt.2
7. Karn Evil 9: 2nd Impression
8. Karn Evil 9: 3rd Impression
9. Lucky Man [*]

Amazon.co.jp
オーケストラの高まりとシンフォニックなアレンジで、エマーソン・レイク&パーマーは70年代のプログレッシブ・ロックにプラハの要素を持ちこんだ。
彼らの曲の暗く、ヨーロッパ的な芸術性は、アメリカ本国の似たようなグループよりもその音楽を壮大なものにしていた。
『Brain Salad Surgery』(邦題『恐怖の頭脳改革』)は、指揮者の淫夢だ。4部作の「Impression」(邦題「第1印象~第4印象」)のような作品が最新版の大作である。
ムソルグスキーとストラヴィンスキーの影響を受けたELPはロックとクラシックにそれぞれ何ができて何ができないかという慣習に大混乱を巻き起こした。
このトリオは独自のやり方としてごく親しみやすい曲を1曲入れているが、今回の場合は耳にこびりつく「Still… You Turn Me On」(邦題「スティル…ユー・ターン・ミー・オン」だ。このCDには謎めいたヒット曲、「Karn Evil 9」(邦題「悪の経典9」)も収録されている。(Steve Gdula, Amazon.com)


Brain Salad Surgery


2006年11月09日

エマーソン・レイク&パーマー/EMERSON,LAKE AND PALMER  / ディスコグラフィー

前期

1970 エマーソン・レイク&パーマー/EMERSON,LAKE AND PALMER
1971 タルカス/TARKUS
1971 展覧会の絵/PICTURES AT AN EXHIBITION(ライヴ盤)
1972 トリロジー/TRILOGY
1973 恐怖の頭脳改革/BRAIN SALAD SURGERY
1974 レディース・アンド・ジェントルメン/WELCOME BACK MY FRIENDS TO THE SHOW THAT NEVER ENDS... LADYS AND GENTLEMAN (ライヴ盤)

後期

1977 ELP四部作/WORKS VOLUME I
1977 作品第2番/WORKS VOLUME II
1978 ラブ・ビーチ/LOVE BEACH
1979 イン・コンサート/IN CONCERT (ライヴ盤)

Emerson,Lake and Powell

1986 エマーソン・レイク&パウエル/EMERSON,LAKE AND POWELL

3(スリー)

1988 スリー・トゥ・ザ・パワー

再結成期

1992 ブラック・ムーン/BLACK MOON
1993 ライブ・アット・ロイヤル・アルバート・ホール/
    LIVE ATTHE ROYAL ALBERT HALL (ライヴ盤)
1994 イン・ザ・ホット・シート/IN THE HOT SEAT

コンピレーション or ベスト

1980 ベスト・オブ・EL&P
1991 The Atlantic Years
1993 The Return of the Manticore (Box Set・7曲の特典音源入り)
1994 THE BEST OF EMERSON,LAKE AND PALMER (WEA/Rhino版)
1999 ベスト・オブ・EL&P 1999年ビクター・エンタテインメント版
2001 The Very Best of Emerson, Lake & Palmer
2002 Extended Versions
2003 Gold Collection
2004 Ultimate Collection
2004 An Introduction To...
2005 Lucky Man and Other Hits

過去のライブの発掘盤

1993 ワークス・ライブ(イン・コンサートの増補版)
1997 キング・ビスケット・ライブ/
    King Biscuit Flower Hour Presents In Concert 1974/1977
1997 ワイト島ライブ/LIVE AT THE ISLE OF WIGHT FESTIVAL
1998 Then and Now /
    1974年のカリフォルニア・ジャムのライブと1997年のライブを収録)
2001 The Original Bootleg Series From Manticore Vaults, Vol. 1
2001 The Original Bootleg Series From Manticore Vaults, Vol. 2
2001 The Show That Never Ends
2001 Best of Now Tour 1997
2001 Live in Poland 1997
2002 Fanfare: The 1997 World Tour
2002 The Original Bootleg Series From Manticore Vaults, Vol. 3
2004 Best of the Bootlegs
2004 From The Front Row... Live!
    (DVDオーディオによるキング・ビスケットライブの5.1ch版)

トリビュート/セルフ・カバー

1999 アンコールズ、リジェンズ、アンド・パラドックス〜
    トリビュート・トゥ・ザ・ミュージック・オブ・ELP
2002 ヴィヴァシタス~ライヴ・アット・グラスゴー 2002
    (ザ・ナイスの再結成+キース・エマーソン・バンドによるELPセルフ・カバー)
2003 Re-Works(セルフ・カバー)

ビデオソフト(収録時期順)

Masters From the Vaults (1970年頃のスタジオライブ映像)
展覧会の絵(1971年頃のライシアム・シアターでのコンサート)
展覧会の絵・完全版(上のビデオに未開人/石をとれ/ナイフ・エッジの35mmフィルムを加えたもの)
展覧会の絵・35周年記念特別版
Works Orchestral Tour:Manticore Special (1977年8月26日のモントリオール・オリンピック・スタジアムでのライブ/1973年頃…恐怖の頭脳改革の頃…のツアー・ドキュメント)
Beyond The Beginnig (1970-78年の記録ビデオ・希少映像を集めたもの)
Welcome Back (1992-93年のブラックムーンツアーの抜粋とインタビュー、ドキュメント等の混合)
Live at The Royal Albert Hall(1993年の同ホールでのライブ)
Live at Montreux(1997年のモントルーでのライブ)

クラシックの原曲

未開人 - アレグロ・バルバロ(バルトーク)
ナイフ・エッジ - シンフォニエッタ(ヤナーチェク)
ナイフ・エッジ中間部のバロック曲 - フランス組曲1番(バッハ)
展覧会の絵 - 展覧会の絵(ムソルグスキー)
ナット・ロッカー - くるみ割り人形(チャイコフスキー)
ホウダウン - ホウダウン(コープランド)
聖地エルサレム - エルサレム(パリー)
トッカータ - ピアノ協奏曲第1番第4楽章(ヒナステラ)
庶民のファンファーレ - 庶民のファンファーレ(コープランド)
カナリオ - ある貴神のための幻想曲(ロドリーゴ)
ロミオとジュリエット - ロミオとジュリエット(プロコフィエフ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2006年09月28日

レディース・アンド・ジェントルメン /ELP

グループ結成4周年を記念して発売されたライヴ・アルバム。LPは3枚組というボリュームでリリースされ,『展覧会の絵』を除く全てのアルバムからセレクトされた曲に加えてエマーソンのピアノ・インプロヴィゼイションも聴くことができる。

1974

曲目リスト

ディスク:1
1. ホウダウン
2. 聖地エルサレム
3. トッカータ
4. タルカス:a.噴火~b.ストーンズ・オブ・イヤーズ~c.アイコノクラスト~d.ミサ聖祭
~e.マンティコア~f.戦場~エピタフ~g.アクアタルカス
5. 石をとれ:スティル…ユー・ターン・ミー・オン~ラッキー・マン

ディスク:2
1. ピアノ・インプロヴィゼイション
2. 石をとれ
3. ジェレミー・ベンダー~シェリフ
4. 悪の教典 9:a.第1印象~b.第2印象~c.第3印象



イギリスでは最高5位、アメリカでは最高4位まで上昇している。今までのアメリカでの最高位は「トリロジー」の5位である。従って発売時にアメリカで最も順位が高かったELPのアルバムが本作という事になる。


レディース&ジェントルメン




2006年09月03日

トリロジー /エマーソン・レイク・アンド・パーマー 4

[収録曲]

永遠の謎 パート1
フーガ
永遠の謎 パート2
フロム・ザ・ビギニング
シェリフ
ホウダウン
トリロジー
リヴィング・シン
奈落のボレロ

1972

当初、日本盤のオビには「来日と同時に新作を発表!」と書かれており、ほぼ来日記念盤という扱いでリリースされている。タイトルの「トリロジー」は「3部作」或いは「3部曲」と訳される。表題曲を意味していると同時に、メンバーによる三位一体の音楽という意味も込められている、と言われている。

ヒプノシスのデザインによるジャケットは、メンバー3人が合体した様なコンセプトの図案を絵画調に仕上げており、題名とうまくマッチしていると感じられる。ちなみに、キース・エマーソンがインタビューで「当初はこの絵をサルバドール・ダリに依頼する予定だったが、ギャラの面で折り合わなかった」という意味の発言を口にしている。

ジャケット内側は、森の中に沢山のメンバーが写っている合成写真が使われ、LP及び紙ジャケットのCDで見る事が出来る。尚、この写真がフランスの同性愛雑誌で無断使用された、という話が伝わっている。


イギリスのチャートでは最高2位、アメリカでは最高5位だった。アメリカでのこれまでの最高位が「タルカス」の9位だった為、記録を更新した事になる。その売れ行き通り非常に人気が高く、全盛期のELPのアルバムの中でも、音楽の成り立ち具合が判りやすく、魅力も過不足無く揃っている作品と評される。

しかしそれは同時に、突出した魅力や迫力に乏しいという言い方も可能となる。「タルカス」、「展覧会の絵」、そして「恐怖の頭脳改革」という、ELPの最高傑作の地位を競う作品群に挟まれた時期に発表されながら、本作をELPの最高傑作と評するファンがそれ程多くないのも事実である。また、プロデュースを担当したグレッグ・レイクが、インタビューで「以前のアイディアに頼りすぎている」と自ら問題点を口にしていた事が注目される。

収録された曲の中では、コープランドの曲をアレンジした「ホウダウン」が、長年にわたってライブのレパートリーに起用されている。また、グレッグ・レイクによる「フロム・ザ・ビギニング」はアメリカでシングル・カットされ、39位まで上昇した。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

トリロジー(K2HD紙ジャケット仕様)


2006年08月08日

1971 展覧会の絵/PICTURES AT AN EXHIBITION(ライヴ盤) 5

展覧会の絵(K2HD紙ジャケット仕様)


1971

収録曲
1. プロムナード
2. こびと
3. プロムナード
4. 賢人
5. 古い城
6. ブルーズ・ヴァリエイション
7. プロムナード
8. バーバ・ヤーガの小屋
9. バーバ・ヤーガの呪い
10. バーバ・ヤーガの小屋
11. キエフの大門~THE END
12. ナットロッカー

ムソルグスキーの有名ピアノ曲を独自の解釈でアレンジしたタイトル曲で、彼らの人気を決定づけた3rdアルバム(1971年発表)。シングル「ナット・ロッカー」もヒットを記録した。

原曲は、19世紀のロシアの作曲家モデスト・ムソルグスキーが作曲した同名のピアノ組曲『展覧会の絵』。原曲以外にもラヴェル等によるオーケストラ・アレンジがあり、日本の冨田勲もシンセサイザー音楽にアレンジしている。

このアルバムの発売経緯はかなり複雑であると言える。1971年の1月から、ELPはセカンド・アルバム「タルカス」のリハーサルにとりかかっていた。それが終わってイギリス公演ツアーが行われ、3月26日には、イギリスのニュー・キャッス・シティー・ホールで「展覧会の絵」を含むライブ録音が行われた。4月には初のアメリカ公演、そして5月には「タルカス」が発売されている。こうした流れの中で、展覧会の絵は、発売が未定のままだった。原因は幾つかあったが、それまでの2枚のアルバムと作品の傾向が違う事や、同時期のタルカスの売れ行きに対する影響等が主な理由だと考えられている。

だが、ELPの人気が高まるに連れて需要が高まり、2枚組の海賊盤(展覧会の絵を含むライブ)が出回る様になってしまった。事態を憂慮したELPサイドは10月になって海賊盤を市場から回収し、11月(アメリカでは翌年1月)に、展覧会の絵+アンコールのナット・ロッカー(チャイコフスキーのくるみ割り人形の一曲である行進曲をロック調にアレンジしたもの)という構成の1枚組アルバムとしてリリースした。

作り手にとって不本意な経緯で発売された本作だったが、売れ行きはすさまじく、実質的に新作とは言えない内容でありながら、本国イギリスではチャート3位(2位と記載された資料もある)、アメリカでは10位まで上昇している。

また日本では、ELPの人気を決定付けたアルバムと考えられている。それまでの2枚は、クラシックを取り入れていた(あるいは未開人等の様に原曲をアレンジしていた)とはいえ、基本的にはオリジナル作品としての体裁で成り立っていた。しかし本作は名実共に「クラシックのロック・アレンジ」であり、それまでファンが抱いていたELPのイメージを明確に具現化したものとなっている。言い換えれば「ELPとは何か」という疑問に対する、非常に分かり易い解答となったのだが、裏を返せば、それによってELPのイメージの固定というデメリットが生じてしまったとも言える。ジャンル分けの好きな日本人が支持したのも、こういった理由に負うところが大きいという意見がある。


ビデオソフト版

ほぼ同時期に、ライシアム・シアターで収録されたライブ・ビデオがリリースされている。基本的なアレンジは同じだが、冒頭部のプロムナードがハモンドオルガンで演奏されている事(レコード/CDではニュー・キャッスル・シティ・ホールのパイプオルガンが使用された)を初め、何点か違いがある。また、今となっては問題視される事が多いのだが、当時は映像効果をライブ・ビデオに添加する事が多く、本ビデオにもそれが存在する。

2006年07月24日

1971 タルカス/TARKUS /エマーソン・レイク&パーマー 5

キース・エマーソンのアイディアによる架空の怪獣“タルカス”をテーマにした2ndアルバム(71年発表)。20分以上に及ぶ壮大なタイトル・トラックが核となっている作品。

1.タルカス  Tarkus
  1.噴火  Eruption
  2.ストーンズ・オブ・イヤーズ  Stones Of Years
  3.アイコノクラスト  Iconoclast
  4.ミサ聖祭  Mass
  5.マンティコア  Manticore
  6.戦場  Battlefield
  7.アクアタルカス  Aquatarkus
2.ジェレミー・ベンダー  Jeremy Bender
3.ビッチズ・クリスタル  Bitches Crystal
4.ジ・オンリー・ウェイ  The Only Way (Hymn)
5.限りなき宇宙の果てに  Infinite Space (Conclusion)
6.タイム・アンド・プレイス  A Time And A Place
7.アー・ユー・レディ・エディ  Are You Ready Eddy?

1971

プログレッシブ・ロックを代表する名盤とされ、全英1位・全米9位を記録した。

ELPにとっては、『展覧会の絵』(1971年)、『恐怖の頭脳改革』(1973年)などと並び、最高傑作のひとつに数えられる。本作はデビューから2作目でありながら、すでに独自の世界観を築き上げている。

表題曲である「タルカス」は、20分を超える壮大な組曲になっている。想像上の怪物・タルカスが火山の中から現れ、地上のすべてを破壊し尽くし、海に帰っていくというストーリーになっている。アルバム・ジャケットに描かれている生物がタルカスであり、アルマジロのような体に戦車が合体しているという、非常に風刺的なイラストである。また、組曲内の楽曲のタイトル「マンティコア」は、後にELPが設立するレーベルの名前にもなっている。

その他には、小品といった楽曲が並んでいる。「The Only Way」や「Infinite Space(限りなき宇宙の果てに)」にはプログレッシブの要素が強く表れているが、「Are You Ready Eddy?」などは完全なロックンロールの作品である。

作曲はメンバー3人で協力しているが、作詞はグレッグ・レイクが行っている。プロデュースもレイクが担当している。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

タルカス(紙ジャケット仕様)


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1970 エマーソン・レイク&パーマー/EMERSON,LAKE AND PALMER 5

エマーソン・レイク・アンド・パーマー (Emerson, Lake & Palmer) は、エマーソン・レイク・アンド・パーマーのデビュー・アルバム。

収録曲

1.未開人 The Barbarian
2.石をとれ Take a Pebble
3.ナイフ・エッジ Knife Edge
4.運命の3人の女神 The Three Fates
 1.クローソー Clotho
 2.ラキシス Lachisis
 3.アトロポス Atropos
5.タンク Tank
6.ラッキー・マン Lucky Man

1970

エマーソン・レイク・アンド・パーマーというバンドは、結成に参加した3人が、それぞれかなりのキャリアと知名度、そしてもちろん音楽的な実力を備えており、結成した時点でスーパー・グループと呼ばれていた。その為、各レコード会社で争奪戦が繰り広げられ、結果、地元イギリスではアイランド・レコードから、アメリカではアトランティック・レコードから、日本ではアトランティック系列の「ワーナー・ブラザース・パイオニア(当時)」からと決定した。本アルバムはそんな状況で発売され、前評判に恥じない出来と好評をはくした。

尚、2006年現在、イギリスでのCDの発売は「WEA」、アメリカでは「Rhino」、日本では「ビクターエンタテインメント」が行っている。

アルバムに収録された楽曲は、まだ結成が公表される以前の4月ごろから作曲が開始されたと伝えられている。結成してまだ間もない時期の録音であり、緻密なスタジオ・ワークを駆使した様子はあまり感じられず、リアル・タイムの一発録音に多少のオーバー・ダビングを施した、という構造が聴き取れる。後にELPと深い繋がりを謳われるモーグ・シンセサイザーも、この時点では「タンク」と「ラッキー・マン」の終了間際に、顔みせ程度に使われているだけである。

売り上げは、イギリスのチャートでは4位まで上昇したが、アメリカでは18位に留まった。グレッグ・レイクがELPの結成を目指した理由のひとつとして「アメリカでキング・クリムゾンよりウケるバンドを作る」というものがあったが、偶然ながら「クリムゾン・キングの宮殿」も全米チャートで18位だった(チャートの順位については諸説あるので、ここではもっとも一般的な説を参考にしている。)。

音楽作品としての完成度は非常に高いと評価されている。これは、各人がELP結成以前に参加していたキャリアの反映だと思われる。実際にリハーサルではキース・エマーソンが在籍していたザ・ナイスや、グレッグ・レイクが在籍していたキング・クリムゾンのレパートリーが使われており、本アルバムは、彼らのキャリアの総決算の様な意味合いが少なからず含まれていると言ってよい。ELPが、そのグループとしての一体感を具現化したのは、むしろ半年後にリリースされたセカンド・アルバムの「タルカス」からだと思われる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

エマーソン、レイク&パーマー(紙ジャケット仕様)


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2006年07月19日

エマーソン・レイク・アンド・パーマー

エマーソン・レイク・アンド・パーマー (Emerson, Lake & Palmer) は、キース・エマーソン、グレッグ・レイク、カール・パーマーの3人により、1970年に結成されたイギリスのプログレッシブ・ロックの1バンド。ELPもしくはEL&Pと略される。

概要

いわゆるプログレッシブ・ロックに分類される。

最もクリエイティブな時期(ピーク)は、結成時から1974年のライヴ発売時までといわれている。この間に4作のスタジオ録音アルバムと2作のライブ・アルバムを発表し、その全てが母国イギリスでトップ5圏内に、アメリカでトップ20圏内に入った。1972年に来日も果たし、後楽園球場で約35000人を集めたコンサートを行っている。

クラシックを取り入れたユニークな音楽性と演奏スタイルが支持され、プログレッシブ・ロックの代表的なバンドとして、今なお熱狂的なファンが存在する。また、全盛時は音楽性よりもルックスからと思われる女性ファンの人気も高かった。当初はギタリストの加入も計画にあったが、結局はギター不在のキーボード・トリオ編成(キーボード/ベース/ドラムス)となり、そのパイオニア的存在ともなった。

成立の経緯

1966年12月に、パット・アーノルドというシンガーのバック・バンドとして結成されたナイスは、翌年に独立バンドとしてデビューした。そのリーダーでキーボードのキース・エマーソンは、活動を通じてナイスの2人と音楽的な意見に相違が出始め、4作目の「組曲・五つの橋」のリリースと前後して、新しいバンドの可能性を模索し始めた。 その一方、1969年、イギリスでキング・クリムゾンがデビューした。発売当時、ビートルズの「アビー・ロード」をしのいでアルバム・チャートのトップになった程売れ(ただしこれは伝説であり、確認は出来ていないとの意見もある)、今なおプログレッシブ・ロックを語る上で欠かせないと言われるのが、デビュー・アルバムの「クリムゾン・キングの宮殿」だが、このアルバムでベースとヴォーカルを担当したのがグレッグ・レイクだった。

1969年暮れ、デビュー後初のクリムゾンのアメリカ公演で、アメリカのファンの気質と求めるサウンドを察知したグレッグ・レイクは、クリムゾンよりも更にアメリカで売れそうなサウンドを求め始めた。この時の公演中の「フィルモア・イースト」という音楽フェスティバルで「ザ・ナイス」と共演する機会があり、この時、キーボードのキース・エマーソンと意気投合したと伝えられている。

1970年の2月に意見を交換しはじめ、お互いに現在のバンドを離脱し、新しいバンドを結成する計画を進めた。同年4月、当時「アトミック・ルースター」というバンドにいたカール・パーマーがドラムスにスカウトされ、3人の陣容が整った。

トリオ編成にする事を結論づけたため、音楽表現の拡大方法について意見が対立した。キース・エマーソンはオーケストラの導入を目指しており、これは1970年代の後半に実現したが、グレッグ・レイクは3人という編成を崩さず、モーグ・シンセサイザーを導入してサウンドに変化を与えるべきだとエマーソンに提案した。この提案が採択され、結果として彼らの音楽的個性の結実に繋がる事となる。

バンド名は当初「Triton(トリトン或いはトライトン)」にするというアイディアもあったらしいが、結局3人のファミリー・ネームを年齢順に並べた「エマーソン・レイク・アンド・パーマー」となり、1970年6月、結成が公表される。3者とも既にロック・シーンにおいてかなりの知名度と人気を獲得していたため、デビュー当時からマスコミの注目度も高く、「スーパー・グループ」と呼ばれていた。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Best Of Emerson Lake And Palmer (Rhino)
ベスト・オブ・EL&P


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