プログレッシブロック
2007年09月18日
U.K. 「憂国の四士」 / U.K.
1978
John Wetton bass, vocals
Allan Holdsworth guitars
Eddie Jobson keyboards, electric violin
Bill Bruford drums, percussion
[曲目リスト]
1. In the Dead of Night
2. By the Light of Day
3. Presto Vivace and Reprise
4. Thirty Years
5. Alaska
6. Time to Kill
7. Nevermore
8. Mental Medication
スタジオ・アルバム二枚と解散後のライヴ含めて全部でアルバム三枚に終ったスーパープログレッシブロックバンド「U.K.」のファーストアルバム。
元キング・クリムゾンのメンバーであるジョン・ウェットン(vo.b)とビル・ブラッフォード(ds)が、クリムゾンのようなインプロビゼーション主体のロックを再びプレイしようと話をしたことに端を発する。
当初、元イエスのリック・ウェイクマンを誘いキーボード・トリオ編成での活動を試みるが、マネージメントの問題(ギャラの配分及びバンド名に個人の名称を入れるかどうかで意見が分かれたと言われている)で挫折。その後、ウェットンがロキシー・ミュージックで一緒になったエディー・ジョブソン(kbd,vln)に参加を打診。また、ブラッフォードが自身のソロアルバム『Feels Good To Me』に参加していたアラン・ホールズワース(g)を誘い、ファースト・アルバムに参加する4人のメンバーが決定した。
ファースト・アルバムでは、ブラッフォードやホールズワースの持つジャズ・ロック的要素、ジョン・ウェットンの持つハードロック的要素、シンセサイザーやエレクトリック・バイオリンを用いたエディ・ジョブソンのインストゥルメンタル的要素が互いに絡み合い、ジャズとロックの要素がほぼ均等に導入された楽曲とアレンジを聴く事が出来る。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
U.K.(紙ジャケット仕様)
[PR]部下育成・売上アップ・企画立案・・・ビジネスに即効性のあるスクール
2007年09月13日
Nursery Cryme / Genesis
怪奇骨董音楽箱(紙ジャケット仕様)
1971
[曲目リスト]
1. ザ・ミュージカル・ボックス
2. フォー・アブセント・フレンズ
3. ザ・リターン・オブ・ザ・ジャイアント・ホグウィード
4. セヴン・ストーンズ
5. ハロルド・ザ・バレル
6. ハーレクイン
7. ザ・ファウンテン・オブ・サルマシス
Tony Banks organ, Mellotron, piano, electric piano, 12 string guitar, voices
Michael Rutherford bass, bass pedals, 12 string guitar, voices
Peter Gabriel lead voice, flute, bass drum, Tambourine
Steve Hackett electric guitar, 12 string guitar
Phil Collins drums, voices, percussion
オルガン中心のクラシカルでヘヴィサウンドとアコースティック・アンサンブルを融合した作品に、演劇的なヴォーカル・パフォーマンスを取り入れ、独自のシンフォニック・ロックを確立した傑作である。
代表作は、「The Musical Box」。
この作品でジェネシスはプログレッシブロックバンドとしての確立を成し遂げた感がある。
脱退したメンバーに代わってスティーヴ・ハケットとフィル・コリンズが加入。本作品より最初の黄金期を迎え、幻想的サウンドにさらに演劇性が加味されたのである。
タイトルは、童謡を意味する「Nursery Ryme」に犯罪を意味する「Crime」をひっかけたようだ。「怪奇骨董音楽箱」という邦題は言いえて妙だ。
[PR]部下育成・売上アップ・企画立案・・・ビジネスに即効性のあるスクール
2007年09月04日
暗黒への曳航 Point Of Know Return / カンサス
1977
[曲目リスト]
1. Point Of Know Return
2. Paradox
3. The Spider
4. Portrait (He Knew)
5. Closet Chronicles
6. Lightning's Hand
7. Dust In The Wind
8. Sparks Of The Tempest
9. Nobody's Home
10. Hopelessly Human
Phil Ehart drums, percussion
Dave Hope bass
Kerry Livgren guitars, keyboards
Robbie Steinhardt violin, vocals
Steve Walsh keyboards, vocals
Rich Williams guitars
カンサスの作品で最も売れた第五作。
「Point Of No Return」、「Dust In The Wind」が有名だが、他の作品も、キーボード、ヴァイオリンを中心としたプログレサウンドと、アメリカンロックらしい明るいポップサウンドを取り混ぜた名作。
前作をさらにポップにスケールアップした、アメリカン・プログレッシブロックの代表作。
アメリカンプログレなんて、と思う方も一度は聞いてみてください。
2007年09月02日
永遠の序曲 Leftoverture / カンサス
Leftoverture
1976
[曲目リスト]
1. Carry On Wayward Son
2. Wall
3. What's on My Mind
4. Miracles Out of Nowhere
5. Opus Insert
6. Questions of My Childhood
7. Cheyenne Anthem
8. Magnum Opus: Father Padilla Meets the Perfect Gnat/Howling at the Moon
9. Carry On Wayward Son [Live]
10. Cheyenne Anthem [Live]
Phil Ehart drums, percussion
Dave Hope bass
Kerry Livgren guitars, keyboards
Robbie Steinhardt violin, vocals
Steve Walsh keyboards,vocals
Rich Williams guitars
アメリカンプログレッシブロックの雄と評されたカンサスの4作目になる最高傑作。次作品「Point of Know Return」と同様セールス的にも成功した作品。
プログレの難解さや幻想的感覚は薄く、メロディアスなブルースを基調としたサウンドを有しているカンサスではあるが、同時期に成功したジャーニーやスティクス、ボストンといったポップ路線にシフトし成功したバンドと違い、プログレッシブロックに固執して成功した唯一ともいえるバンドなのかもしれない。
「Carry On Wayward Son」は有名なヒット曲。当時FMで最も多くリクエストされたと言われる曲でもある。最終曲「Magnum Opus」は多彩なキーボードとヴァイオリンで深い曲に仕上がり、神秘的な大作となった。この曲にしてアメリカンロックではなく、まちがいなくプログレ・バンドであることを立証する内容である。ダイナミックにして緊密なアンサンブルもみごとである。
Leftoverture
2007年08月26日
Days Of Future Passed / The Moody Blues
1. Day Begins
2. Dawn: Dawn Is a Feeling
3. Morning: Another Morning
4. Lunch Break: Peak Hour
5. Afternoon: Forever Afternoon (Tuesday?)/Time to Get Away
6. Evening: The Sun Set/Twilight Time
7. Night: Nights in White Satin
Justin Hayward (Guitar, Vocals)
Mike Pinder (Mellotrons, Piano, Vocals)
John Lodge (Bass Guitar, Vocals)
Ray Thomas (Flute, Vocals.)
Graeme Edge (Drums)
1967
R&Bムーディー・ブルースからプログレッシブ・ロックの新生ムーディー・ブルースに生まれ変わったファーストアルバム。
オーケストラの音楽が映画音楽を彷彿させてくれる。
実は「 Nights in White Satin 」以外は、オーケストラと一緒に演奏されてはいない。曲を指揮者のピーター・ナイトに提示し、ムーディーが曲と曲の間を繋げるオーケストレイションを作曲している。
ロックとしては初めてオーケストラ(クラシック)と融合した音楽として当時話題になった。
5. THE AFTERNOON からの「 Tuesday Afternoon 」、「 Nights in White Satin 」は今でもライブでスタンダードナンバー。
Days of Future Passed
[PR]部下育成・売上アップ・企画立案・・・ビジネスに即効性のあるスクール
2007年08月21日
The Magnificent Moodies/The Moody Blues
1965
The Magnificent Moodies (邦題:ムーディー・ブルース・ファースト・アルバム)
[曲目リスト]
1. I'll go crazy
2. Something you got
3. Go now
4. Can't nobody love you
5. I don't mind
6. I've got a dream
7. Let me go
8. Stop
9. Thank you baby
10. It ain't necessarily so
11. True story
12. Bye bye bird
13. Steal your heart away
14. Lose your money ( but don't lose your mind)
15. It's easy child
16. I don't want to go on without you (come back)
17. Time is on my side
18. From the bottom of my heart
19. And my baby's gone
Reissued 1964-66 albums. The band's debut LP, first issued in 1965 when they were at the forefront of the British R&B boom. The British No.1 single 'Go Now' is included whilst the seven bonus cuts include the hit singles 'I Don't Want To Go On Without You', 'From The Bottom Of My Heart' and the rare 45 'Steel Your Heart Away.'
ムーディ・ブルースとしてのデビュー作品。
2作目として67年、オーケストラをバックにしたクラシカルな「DAYS OF FUTURE PAST」を発表した頃は、元祖プログレサウンドを確立したバンドとして知られている。
だが、このデビューアルバム当時はジャスティン・ヘイワード、ジョン・ロッジという2人の中心メンバーが参加していなく、全く異なるR&Bバンドだった。
また、リーダーは後にポール・マッカートニーのウイングスでポールの参謀、デニー・レインである。
前進のMB5で64年にデビューし、「Go Now!」が1965年に全英1位の大ヒットを記録するが、このデビューアルバムを発表した時には既に下降線を辿っていたという。
ムーディーの歴史を垣間見るにはいいアルバムかもしれない。
The Magnificent Moodies
2007年08月16日
ムーディー・ブルース
ムーディー・ブルース(The Moody Blues)は、1964年にデビューしたイギリスのプログレッシブ・ロック・バンド。世代的にはビートルズやローリング・ストーンズ、ザ・フー等とほとんど変わらず、ロック黎明期に誕生した古参バンドのひとつである。
[経歴]
デビュー最初期はR&B系グループとして活動しており、「Go Now!」が1965年に全英1位の大ヒットを記録するが、まもなく中心メンバーであるデニー・レインが脱退し、音楽性は変化。メロトロンやシンセサイザーなどの電子楽器を駆使した前衛的な音楽に変わっていく。また、1960年代の段階でオーケストラとの競演で新しいロックのスタイルを築き上げるなど、プログレッシブ・ロックというジャンルを生み出した草分け的な存在と言える。
ちなみに、1966年にバンドを脱退したデニー・レインは、後にポール・マッカートニー率いるウイングスに加入する。
その後は、1967年『Days of Future Passed』、1968年『In Search of the Lost Chord(失われたコードを求めて)』、1969年『On the Threshold of a Dream(夢幻)』、1971年『Every Good Boy Deserves Favour(童夢)』といったほとんどのアルバムが英米で大ヒットを記録。ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、イエス、EL&P、ジェネシス等と共に1960〜70年代のプログレッシブ・ロック・ムーブメントを支えた。かつてジミー・ペイジは「本当にプログレッシブなバンドは、ピンク・フロイドとムーディー・ブルースだけだ」と語っていた。
1972年にアルバム『Seventh Sojourn』を発表してからは活動が停滞する。この時期はプログレッシブ・ロックの最盛期であり、この頃にほとんど活動を行っていなかったという点がプログレ・ファンからの認知が低い理由と言える。しばらくして活動を再開し、1981年発表のアルバム『Long Distance Voyager(魂の叫び)』で全米1位を獲得、復活を印象付けた。1980年代以降はプログレッシブ・ロックの衰退もあり、ポップな大衆的音楽に変化していった。
幾多のメンバー・チェンジや音楽性の変化などを経て、現在も活動中である。日本では知名度や人気、評価はあまり高くないが、ロック史の上で見れば重要な意味を持つバンドである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2007年08月09日
Heavy ConstruKction [Box set] [Live] / King Crimson
2000
[曲目リスト]
ディスク:1
1. Into the Frying Pan
2. ConstruKction of Light
3. ProzaKc Blues
4. Improv: Munchen
5. One Time
6. Dinosaur
7. Vrooom
8. FraKctured
9. World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum
10. Improv: Bonn
ディスク:2
1. Sex Sleep Eat Drink Dream
2. Improv: Offenbach
3. Cage
4. Larks' Tongues in Aspic, Pt. IV
5. Three of a Perfect Pair
6. Deception of the Thrush
7. Heroes
ディスク:3
1. Sirap
2. Blastic Rhino
3. Lights Please, Pt. 1
4. cccseizurecc
5. Off and Back
6. More (And Least)
7. Beautiful Rainbow
8. 7 Teas
9. Tomorrow Never Knew Thela [Including Tomorrow Never Knows]
10. Ub
11. Deception of the Thrush
12. Arena of Terror
13. Lights Please, Pt. 2
デヴィッド・ボウイのヒット曲「ヒーローズ」(フィリップが共作)やアコギによる「スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペア―」やライブ映像も入った総集編的3枚組ライブアルバム
キング・クリムゾン/ヘヴィー・コンストラクション
「♪カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂〜♪」初めてテレビに登場したのは昭和37年です。「電話は2番」になったのは、「肉は1番、電話は2番」と宣伝して、その味と共に評判になっている大阪のすき焼きの宣伝文句にヒントを得ました。カステラの文明堂は明治33年に長崎の地で創業しました
2007年08月07日
コレクターズ・キング・クリムゾン vol.10 / キングクリムゾン
2006
『Live in Warsaw, June 11, 2000』
<Disc-1>
1.ProzaKc Blues
2.The Construction Of Light
3.The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Musesum
4.Improv:Warsaw
5.Dinasaur
6.One Time
7.VROOOM
8.Cage
<Disc-2>
1.Into The Frying Pan
2.Larks'Tongues In Aspic:Part4
3.Three Of A Parfest Pair
4.The Desception Of The Trash
5.Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream
6.Heroes
<Member>
Adrian Belew (g,vo)
Robert Fripp (g)
Trey Gunn (b)
Pat Mastelotto (ds)
『Live in Heidelberg, 1974』
1.Improv:Heiderberg1
2.Dr.Diamond
3.Improv:Heiderberg2
4.Exiles
5.Starless
6.The Night Watch
7.Lament
8.Easy Money
9.Fracture
<Member>
David Cross (vn,mellotron,p)
Robert Fripp (g,mellotron)
John Wetton (b,vo)
Bill Bruford (ds)
『Live in Brighton, October 16, 1971』
<Disc-1>
1.Cirkus
2.Picture Of A City
3.Formentera Lady
4.The Sailors Tale
5.The Letters
6.Islands
<Disc-2>
1.Lady Of The Road
2.21st Century Schizoid Man
3.Groon
4.Mars
<Member>
Boz Burrell (b,vo)
Robert Fripp (g,mellotron)
Mel Collins (sax,fl,mellotron)
Ian Wallace (ds)
Peter Sinfield (sounds & visions)
『Casino Asbury Park, New Jersey June 28, 1974』
1.Walk On
2.Larks'Tongue In Aspic Part2
3.Lament
4.Exiles
5.Improv:Asvury Park
6.Easy Money
7.Fracture
8.Starless
9.21st Century Schizoid Man
<Member>
David Cross (vn,mellotron,p)
Robert Fripp (g,mellotron)
John Wetton (b,vo)
Bill Bruford (ds)
日本独自ボックス・セット『コレクターズ・キング・クリムゾン』の第10弾。4公演、計6枚組。
収録されたのは、2000年6月11日のポーランド・ワルシャワ公演(2枚組)、1974年3月29日のドイツ・ハイデルベルグ公演、1971年10月16日の英国・ブライトン公演(2枚組)、そして今回の目玉になるであろう、1974年6月28日の米国・ニュージャージーはアズペリー・パーク公演。
このアズペリー・パークの音源はライヴ盤「USA」のオリジナルソースである。エディ・ジョブソンによるヴァイオリンのオーヴァーダブがなく、カットされていたインプロヴィゼーションまで収録したもの。
音質は実に良好。
コレクターズ・キング・クリムゾン vol.10
2007年08月05日
レヴェル・ファイヴ [EP] [Live] / キングクリムゾン
2002
[曲目リスト]
1. デンジャラス・カーヴズ
2. レヴェル・ファイヴ
3. ヴァーチュエス・サークル(日本盤ヴァージョン)
4. ザ・コンストラクション・オブ・ライト
5. ザ・ディセプション・オブ・ザ・スラッシュ
新機軸ヌーヴォ・メタルを掲げた北米ツアーで披露した新曲を、日本独自に再編集したミニ・アルバム。全6曲50分、インプロヴィゼーションの嵐と化した会場の熱気が伝わるヘヴィーな作品だ。(「CDジャーナル」データベースより)
Redまでのクリムゾンファンにはいいかもしれない。。。意外(?)と懐古的なアルバムである。
レヴェル・ファイヴ(紙ジャケット仕様)
クチコミを見る
エレクトリック EleKtriK / キングクリムゾン
2003
[曲目リスト]
1. イントロダクトリー・サウンドスケープ
2. ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ1
3. レヴェル・ファイヴ
4. プロザック・ブルース
5. エレクトリック
6. ハッピー・ウィズ・ホワット・ユー・ハブ・トゥ・ビー・ハッピー・ウィズ
7. ワン・タイム
8. ファクツ・オブ・ライフ
9. ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ2
10. デンジャラス・カーヴス
11. ラークズ・タングス・イン・アスピック:パート4
12. ザ・ワールズ・マイ・オイスター・スープ・キッチン・フロア・ワックス・ミュージアム
2003年のジャパンツアーの模様を収録したライブアルバム。当ツアーの模様は「アイズワイドオープン」のタイトル名でDVDも出しているが、内容は、若干異なる。
サウンドは、「ヌーヴォーメタル」「プログレッシブヘヴィロック」などと良く言われた時期のクリムゾンだが、第3期の持っていたヘヴィさとブラッフォードによる所が大きいモダンさ、ミステリアスさを備えたもの。
また、ライブアルバムとしてのクオリティは流石フリップという感じ。
エレクトリック(紙ジャケット仕様)
2007年07月22日
Keys to Ascension / Yes
Yes - America
ジョン・アンダーソン
クリス・スクワイア
スティーヴ・ハウ
リック・ウェイクマン
アラン・ホワイト
[曲目リスト]
disk1
Siberian Khatru [Live]
Revealing Science of God [Live]
America [Live]
Onward [Live]
Awaken [Live]
disk2
Roundabout [Live]
Starship Trooper [Live]
Be the One
That, That Is
1996年 10月
「トーク」がリリースされた後、セールスやバンドでの人間関係がうまく行かなくなっていった等様々な理由からトレヴァー・ラビンが脱退、さらにビクトリー・ミュージックとの契約が終わり、トニー・ケイも脱退した。代わって加入したのが、トレヴァー・ラビンとの不仲が公然の事実だったスティーヴ・ハウとリック・ウェイクマンで、海洋地形学の物語や究極を作ったメンバーが再結集した形になった。
このメンバーによって制作された本アルバムは、2枚組で全9曲、うち7曲が1996年のカリフォルニア州サン・ルイス・オビスポでの3日間の演奏から選別/収録したライブ音源、残り2曲が新曲である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Keys to Ascension
「♪カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂〜♪」初めてテレビに登場したのは昭和37年です。「電話は2番」になったのは、「肉は1番、電話は2番」と宣伝して、その味と共に評判になっている大阪のすき焼きの宣伝文句にヒントを得ました。カステラの文明堂は明治33年に長崎の地で創業しました
2007年07月16日
トーク - Talk / Yes
[曲目リスト]
1. Calling
2. I Am Waiting
3. Real Love
4. State of Play
5. Walls
6. Where Will You Be
7. Endless Dream: Silent Spring [Instrumental]
8. Endless Dream: Talk [*]
9. Endless Dream: Endless Dream
1994 (全英20位・全米33位)
低迷していたイエスを甦らせた、トレヴァー・ラビンが参加する最後の作品。
ポップで綺麗な曲が多い、プログレ初心者にも聞きやすい。名曲とも言える、ラストの「エンドレス・ドリーム」以外は、シンプルなリズムと美しい美声がフィットした展開になっている。
この時期のイエスは商業的だとか言われるが、至る所にプログレの要素が含まれており、また、苦悩の様子も伺えるような気もする。。。
Talk
カステラの文明堂は明治33年に長崎の地で創業しました
2007年07月03日
Union / イエス
Union
[曲目リスト]
1. I Would Have Waited Forever
2. Shock to the System
3. Masquerade
4. Lift Me Up
5. Without Hope You Cannot Start the Day
6. Saving My Heart
7. Miracle of Life
8. Silent Talking
9. More We Live/Let Go
10. Angkor Wat
11. Dangerous (Look in the Light of What You're Searching For)
12. Holding On
13. Evensong
14. Take the Water to the Mountain
15. Give & Take [*]
1991
ジョン・アンダーソン率いるABWHとクリス・スクワイア率いるイエスを合体させた統一イエス8人組の新作。ABWH組とイエス組に分かれた二元録音らしいが,アンダーソンの歌が両派を繋いでいる。『閃光』よりも元祖イエスに近いプログレな曲が多い。
しかし、久しぶりにイエス復活という期待感からか、コアなファンからすると、がっかり感が否めない佳作である。
Union
カステラの文明堂は明治33年に長崎の地で創業しました
2007年07月01日
閃光 / アンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウ
閃光(紙ジャケット仕様)
1989
[曲目リスト]
1. テーマ~(i)サウンド~(ii)セカンド・アテンション~(iii)ソウル・ウォーリアー
2. フィスト・オブ・ファイアー
3. ブラザー・オブ・マイン~(i)ビッグ・ドリーム~(ii)ナッシング・キャン・カム・ビトゥイーン・アス~(iii)ロング・ロスト・ブラザー・オブ・マイン
4. バースライト
5. ザ・ミーティング
6. クァルテット~(i)アイ・ワナ・ラーン~(ii)シー・ギヴズ・ミー・ラヴ~(iii)フー・ワズ・ザ・ファースト~(iv)アイム・アライヴ
7. テックボイズ
8. オーダー・オブ・ザ・ユニバース~(i)オーダー・テーマ~(ii)ロック・ギヴズ・カリッジ~(iii)イッツ・ソー・ハード・トゥ・グロウ~(iv)ザ・ユニバース
9. レッツ・プリテンド
1989年にリリースされた元イエスメンバーの「イエス」と名乗れないバンドの作品。当時トレバーラビンの在籍する「90125イエス」が存在し、「ビッグジェネレーター」リリース後にジョンアンダーソンが脱退。
そして本作をイエス名義でリリースしようとしたが、クリススクワイアが在籍する「90125イエス」と対立。裁判で争うまでになり、結局ジョンは敗訴となった。
悩んだ末にバンド名を、「アンダーソン、ブラフォード、ウエークマン、ハウ」でリリースした。
しかし,クリス率いるバンドより,オリジナルに近いのはこちらだろう。リックのキーボードも冴え渡り、ジョンの美声が響き渡る。
閃光
「♪カステラ1番、電話は2番、3時のおやつは文明堂〜♪」初めてテレビに登場したのは昭和37年です。「電話は2番」になったのは、「肉は1番、電話は2番」と宣伝して、その味と共に評判になっている大阪のすき焼きの宣伝文句にヒントを得ました。カステラの文明堂は明治33年に長崎の地で創業しました
2007年06月24日
The Snow Goose / キャメル
1. Great Marsh
2. Rhayader
3. Rhayader Goes to Town
4. Sanctuary
5. Fritha
6. Snow Goose
7. Friendship
8. Migration
9. Rhayader Alone
10. Flight of the Snow Goose
11. Preparation
12. Dunkirk
13. Epitaph
14. Fritha Alone
15. Princesse Perdue
16. Great Marsh
1975
ポール・ギャリコの同名小説「スノーグース」を基にしたコンセプト・アルバム。全英10位のヒットを記録。
常にふわもの熟練ミュージシャン界からのきびしい検閲(けんえつ)の目にさらされてきたキャメルの演奏と思わず引き込まれる楽曲は70年代初期プログレッシヴ・ロックのひとつの典型と言っていいであろう。ギターと語り部風のヴォーカル担当のアンディ・ラティマーを導き手としたこの「The Snow Goose」は、子ども向けおとぎ話をベースに作り上げられた見事なコンセプト・アルバムである。
イントロの「The Great Marsh」からそのリプライズで幕を閉じる終幕まで、物語はピーター・バーデンズの筆致の中で甘く清らかに表現される魔法を解き明かしていく。ヴィルトゥオーゾ・リレー(名人演奏リレー)の中でメロディックなリズムは飛び立ち、ドラマティックなクライマックスで急降下するのに並行して延々と続くインストゥルメンタルは華やかに鳴り響き、静寂が後を追う。キャメルの3rdアルバム「Snow Goose」は無類の整合感をもって語られた霊感たんとして虚空にそびえ立つ。(John Milward, Amazon.co.uk)
The Snow Goose
2007年06月10日
UDU WUDU / MAGMA
1.UDU WUDU
2.WEIDORJE
3.TROLLER TANZ
4.SOLEIL D‘ORK
5.ZOMBIES
6.DE FUTURA
JANIK TOP bass,key,vo,arr
CRISTIAN VANDER drums,vo,key,per
BERNARD PAGANOTTI bass,vo,per
KLAUS BLASQUIZ vo
MICHEL GRAILLIER piano
STELLA VANDER vo
LUCILLE CULLAZ vo
CATHERINE SZPIRA vo
PIERRE DUTOUR trumpet
ALAIN HATOT sax
PATRICK GAUTHIER piano,key
1976
“KOHNTARKZ”発表後、マグマを離れ、ソロ活動に転じたトップの
最初のシングルは、不発におわってしまったものの、再起をかけて本作に
収められた“DE FUTURA”の制作にとりかかる。
そして、その初演は、75年10月、マグマからヴァンデを含むメンバー
他、総勢18人によるバンドによって行われた。
この時の出来に感銘を受けたヴァンデは、翌年マグマでもこの曲を演奏し、
同年に、VANDETOPの名義でこの曲をレコーディングする事を決める。
それが結局、マグマ名義で本作収録の“DE FUTURA”となり、
トップとのセッションと当時の正規のベーシスト、パガノッティとの
セッションの両方から選曲されたものが“UDU WUDU”となる。
ここで、トップは再度マグマと合流し、同年の後半をVANDERTOP名義で
ツアーを行った後は、結局マグマを離れてしまう。
ここに収められた“DE FUTURA”は、紛れもない大傑作で、マグマに
とってもトップにとっても生涯の名曲といても過言ではなく、現在までにも
両者によって何度も再演されている
しかし、ここで書くべきは、この曲ばかりではない。
“UDU WUDU”には、他にも素晴らしい曲が収録されている。
僕個人としては、マグマの中で一番の愛聴盤である。
<UDU WUDU>
後期マグマで開花するファンク的な要素が芽吹いた曲。
弾ける様なリズムと明るく開放的なコーラスやブラスのアレンジが印象的。
踊るようなピアノと繊細なパーカッションも素晴らしい。
聴けば聴くほどに味が出てくる楽曲だと思う。
<WEIDORJE>
パガノッティがベースを弾いている曲。トップとはまた違った魅力で聴かせる
パガノッティのベースがとてもよい中々の秀作。
ヴァンデ以下のメンバーの好演にも注目。後にパガノッティ自身のバンド名に
このタイトルが使われた。
<SOLEIL D‘ORK>
何となく、ウェザー・リポートのミステリアスな曲を連想させる。
トップとヴァンデのクールなファンクビートがたまらなく良い。
<ZOMBIES>
個人的には、“DE FUTURA”と同等の聴きどころとして推す必殺テイク。
ヴァンデとトップが全開で駆け抜ける4分間。
<DE FUTURA>
このアルバム最高の呼物、トップとヴァンデのテクニック、テンション、センス
ともに申し分のない超重量級のビートが圧巻。
このビートに体を揺さぶられるうちに17分半はあっという間に過ぎ去ってしまう。
全ての瞬間が聴きもので、最高のリフが次から次へと現れる、まさにモンスターチューン。
ヘヴィーメタルもヘヴィーファンクもハードコアもみんな吹っ飛んでしまう。
この曲を聴くためにだけでも買う価値ありです。
インパクト 100
テクニック 100
ポップ性 90
コンセプト 100
センス 100
COWBELL
Udu Wudu
2007年05月28日
HHAI(LIVE)/ MAGMA
1.KOHNTARKOSZ part1
2.KOHNTARKOSZ part2
3.EMEHNTEHT-RE
4.HHAI
5.KOBAH
6.LIHNS
7.DA ZEUHL WORTZ MEKANIK
8.MEKANIK ZAIN
CHRISTIAN VANDER drums,vo,piano,per
BERNRD PAGANOTTI bass,
KLAUS BLASQUIZ vo,per
DEDIER LOCKWOOD violin
BENOLT WIDEMANN keyboads
JEAN-POL ASSELINE keyboads
STELLA VANDER vo,
GABRIEL FEDEROW guitar
1975
前作で鉄壁のフォーマットともいえる圧倒的なサウンドスタイルを確立したマグマ。
その最高の瞬間は、ライヴ作品として記録された。
マグマはライヴバンドとしての評価が高く、この頃のメンツがほぼ最強のもので、
マグマの魅力を伝える最高の作品と言えよう。
しかし、個人的に残念なのは、73年から加入し、ヴァンデと双頭体制でマグマサウンドの確立に貢献してきたベーシストのヤニク・トップが、自己の作品がスタジオ作品で採用されないことでヴァンデと衝突し、一時バンドを離れ、この作品に参加していないことである。
だが、ここがマグマのすごいところで、トップに匹敵するほどの大変なテクニシャンであるパガノッティが参加することで、強力なマグマサウンドの魅力は全く衰える事はなかったのである。
しかも、ヴァイオリンのロックウッドが参加し、信じられないほどの超絶的プレーでヴァンデ以下のメンバーを煽りまくり、バンドの恐るべき能力を引き出している。
当時、ロックウッドは、17歳というから驚きである。未聴のかたは、是非ともチェックしていただきたい。
ロックウッドのヴァイオリンが本作最大の収穫ではあるが、ヴァンデのドラムプレーもマグマ史上1,2を争う素晴らしいものなので、ここにも注目である。
マグマと言えば、本作を最高とする人が圧倒的に多いようである。1,2,8曲目を聴いていただければ納得される筈である。
お薦めの大傑作!
インパクト 100
テクニック 100
ポップ性 50
コンセプト 80
センス 95
COWBELL
Hhai Live
2007年05月27日
マグマ/ディスコグラフィー
(MAGMA)はフランスのプログレッシブロックバンド。クリスチャン・ヴァンデ(fr:Christian Vander)ドラム/ボーカル/ピアノを中心に1969年結成。「宇宙からきたコバイア星人の言語」コバイア語(ヴァンデが創作した言語)によるオペラチックなボーカルと、個性的で強力なリズム隊が特徴。
ディスコグラフィー
Kobaa マグマ誕生(1970)
1001°Centigrades (1971)
Mekanik Destruktiw Kommandoh (1973)
Wurdah Ïtah (1974)
Köhntarkösz (1974)
Simples (1971-74)
Live-Hhaï (1975)
Üdü Ẃüdü (1976)
Inédits(1977)
Attahk (1978)
Retrospektïw I & II Live (1981)
Retrospekïw III Live (1981)
Merci (1984)
Kompila (1997)
Floë Ëssi / Ëktah (1998)
Theusz Hamtaahk : Trilogie au Trianon (2000)
Köhntarkösz Anteria (K.A) (2004)
EXPOSED / MIKE OLDFIELD
1.INCANTATIONS parts 1&2
2.INCANTATIONS parts 3&4
3.TUBULAR BELLS part1
4.TUBULAR BELLS part2
5.GUILTY
MIKE OLDFIELD GUITAR,
DAVID BEDFORD CONDUCT,etc
PIERRE MOERLEN DRUMS
PEKKA POHJOLA BASS
and so on
1979
“INCANTATIONS”発表の翌年のヨーロッパツアーでの録音。初のライヴ盤で、LP二枚組の作品。
ベッドフォード率いるオーケストラの出来が悪いとか、全くアレンジの違う「チューブラーベルズ」が嫌いだとか、ディスコ・テイストの「ギルティー」が気に入らないなど様々な悪評を耳に(目に)したものですが、僕個人としては、結構楽しめる作品だと思っています。
人々に違和感を感じさせたのは、そのサウンド自体ではなく、実は、外へ向かって開かれたマイクのある種の「陽気さ」、「軽さ」なのではないかと思います。
マイクにとって70年代終わりは、他のアーチストもそうであったように移り変わる音楽産業の体質と風潮が求める価値観の変換に対する新しいアイデンティティーの確立がテーマで、初期3部作のような内省的表現が後退し、スッキリとしたバンド音楽へとシフトしてゆく過渡期であり、ポップな開かれた表現も時代を考えれば十分に納得がいくものであろう。
何しろ時代は、アースウィンド&ファイヤーの時代でもある訳です。マイクなりの時代への正しい反応だったのだと思います。
やはり当時の彼は、ディスコ・サウンドに大きな関心を寄せており、度々ディスコにくり出しておられたようです。その成果として残された「ギルティー」は中々の佳曲です。
それに、オリジナルに比べると、所々ショボいのかな?と思わせる「インカンテイションズ」やファンク・テイストの「チューブラーベルズ」だって決して悪くはありません。「楽しくやろうぜ」的オーラを感じる清々しい作品たちだと思います。マイクのギターだって決して悪くないです。
個人的にもう少し書かせて頂ければ、ゴングのスーパードラマー、ピエール・ムーランとクラッシクからロックまで幅広く活躍するフィンランドの名ベーシスト、ペッカ・ポホヨラのリズム隊の演奏が聴けるのも嬉しいです。
ムーランがドラムスを務めた頃のマイクのバンドの他のライヴも出して欲しいと思うのですが、ちょっと無理かな?
私的な意見ばかりで申し訳ありません。一般的な評価の低さゆえの弁護的なレヴューになってしまいました。
インパクト 70
テクニック 85
ポップ性 80
コンセプト 70
センス 80
COWBELL
Exposed
2007年05月26日
KOHNTARKOSZ / MAGMA
1.KOHNTARKOSZ part1
2.KOHNTARKOSZ part2
3.ORK ALARM
4.COLTRANE SUNDIA
CHRISTIAN VANDER drums,vo,piano,per
JANNICK TOP bass,cello,vo,piano
KLAUS BLASQUIZ vo,per
GERARD BIKIALO piano,organ
MICHAEL GRAILLIER piano,clavi
STELLA VANDER vo,
BRIAN GODDING guitar
1974
名作“MDK”の後に「トリスタンとイゾルデ」のサントラとしてバンデのソロ名義で発表された“MDK”の続編“WURDAH ITAH”をはさんで発表された本作は、それまでのドラマチックなコバイア・ストーリーものとは一線を画す、新しいアプローチを見せた。
ここでのマグマは、すべての贅肉をそぎ落とし最小限のマテリアルによるシンプルなサウンドを形成している。しかしながら、一見シンプルなこのサウンドは、よく聴くと凄まじい程の熱気を孕んだ激しいサウンドであることが分かる。
“KOHNTARKOSZ part1”が特にそうだが、抑制と破壊といった矛盾する力がせめぎあう緊張感は特筆すべき成果で、この時期のマグマの音楽の骨格になっているともいえる。
その抑制された表情の下には、まさしくグループ名のマグマさながらに全てを溶かし込みグツグツと煮えたぎる不気味なメルトが内圧を上げながら、その出口をさがして流動しているのがありありと分かる。
そして、その抑制と破壊の均衡をまもる様な緊張感あふれる演奏の音一つ一つにおける重要度は極めて高い。
特に、ドラムス、ベース、ピアノが作り出した高揚感は、マグマのスタジオ録音の中では、最高のものであると思う。この抑制された高揚感があるからこそ、“KONNTARKOSZ part2”においての爆発が際立っているとも思う。
アルバムのラストには、コルトレーン信奉者のバンデによる信仰告白的な美しいインストが収められており、この険しい名作の素晴らしいカタルシスになっている。
<KOHNTARKOSZ part1>
冒頭の激しいドラミングがかっこいい。フィルも最高にいいのだが、バウンドするようなバスドラがユニークで良い。
抑制と破壊がせめぎあい、尋常じゃない緊張感と高揚感を生み出すベースとドラム
のプレーは素晴らしく、お互いを牽制するかのように飽くまでもクールに曲を牽引してゆく。
その二者のやりとりは、クールでシンプルだが実に腹に応えるサウンドなので、じっくりと一音たりとも逃さず聴いていただきたい。
<KOHNTARKOSZ part2>
穏やかなイントロで幕を開けるが、不気味なメルトはその出口を探しながら地下を這う。
徐々に緊張と恐怖が全体を支配してゆき、やがて出口を与えられたマグマは、凄まじい噴火となって暴れまくる。
パート1からクールでヘヴィーなバトルを展開してきたドラムとベースが作り出す疾走感、重量感、緊張感はここでピークを迎えるのだが、パート1がクールで抑制的だっただけにこのクライマックスの盛り上がりは、実に衝撃的である。
まず、バンデのドラムスがファンク的な強烈なビートを刻み、ツッコミ気味のカッコいいフィルをバシバシきめ、トップが重低音の熾烈なドライヴを弾き出し、オルガンやコーラスと共にこれ以上は無いと思われる程の高いテンションのまま8分間に亘ってバトルを繰り広げるバンデとトップの達者ぶりが十二分にわかるとてもスリリングな曲である。
ここでの演奏のテンションの高さは、マグマの全スタジオテイクのみならず、すべてのロックにおいても屈指のものであるというのは言いすぎであろうか?
しかし、マグマは、基本的にライヴバンドなので、もっと驚く演奏が数多くあるというのも事実。
実に恐ろしいグループであるが、アクが強すぎるため、聴かず嫌いの対象の最たるものになっているのは、実に悲しいことである。
しかし反面、熱狂的なファンも多く、本国フランスにおいては、日本では想像出来ないほどの尊敬と人気を博しているのである。
プログレ・ファンに限らず、全ての音楽ファンに一聴をお薦めします。
ただし、手ごわい音楽なので10回以上は聴いてみて頂きたい。
インパクト 100
テクニック 100
ポップ性 50
コンセプト 80
センス 95
COWBELL
Kohntarkosz
2007年05月22日
Mirage/キャメル
1974
曲目リスト
1. Freefall
2. Supertwister
3. Nimrodel/The Procession/The White Rider
4. Earthrise
5. Lady Fantasy: Encounter/Smiles for You/Lady Fantasy
6. Supertwister [Live][#][*]
7. Mystic Queen [Live][#][*]
8. Arubaluba [Live][#][*]
9. Lady Fantasy: Encounter/Smiles for You/Lady Fantasy
74年発表の2作目。次作『スノー・グース』と並ぶ代表作で,アンサンブル重視の幻想的なサウンドは早くも完成の域。もしも音楽の物語性なんてものがあるとすれば,キャメルはNo.1のストーリー・テラーかもしれない。大作5はプログレ・ファン感涙の名曲。
Mirage
2007年05月21日
キャメル/キャメル
数あるプログレ・バンドの中でも、叙情派のサウンドで知られるキャメル。73年にMCAから発売された記念すべき1stアルバムが紙ジャケ&日本初CD化で登場。
1973
[曲目リスト]
1. スロー・ユアセルフ・ダウン
2. ミスティック・クイーン
3. シックス・エイト
4. セパレイション
5. ネヴァー・レット・ゴー
6. キュリオシティ
7. アルバルバ
8. ネヴァー・レット・ゴー(シングル・エディット)
9. キュリオシティ(シングル・エディット)
10. オマージュ・トゥ・ザ・ゴッド・オブ・ライト
ピーター・バーデンス - Keyboards(1972-1978)
アンディ・ラティマー - Guitar, Vocal, Flute (1972-現在)
ダグ・ファーガソン - Bass (1972-1977)
アンディ・ウォード - Drums (1972-1982)
初期はラティマーの哀愁漂うエモーショナルなギターとバーデンスの軽快なキーボード、アンディ・ウォードの多彩なドラムを軸に、美しいメロディをテクニカルな緊張感のある演奏で聴かせていた。
ぜひ聴いておきたい1枚である。
キャメル・ファースト・アルバム+2
2007年05月15日
INCANTATIONS / MIKE OLDFIELD
1. PART 1
2. PART 2
3. PART 3
4. PART 4
1978
前作「オマドーン」を発表後、再度入院となったマイクは、しばらくの間、沈黙を守る。
1年1作のペースで驚くべき内容の作品を発表し続けた彼の突然の沈黙に、カムバック
を不安視する声も上がったが、前作より3年、自己の集大成とも言える作品をLP2枚組みというヴォリュームで発表した。
この当時、パンクロックで沸きあがっていたヴァージンレコードがこのような時流にそぐわない大作をリリースしたのを見ても同レーベルのマイクに対する並々ならぬ敬意が窺える。
高い評価を得ていたにもかかわらず、契約を破棄されたヘンリー・カウなどとは大変な違いである。
さて、本作だが、相変わらずマイクが多くの楽器を操り音を紡ぎだすことの延長上にある音には違いないが、ストリングスやパーカッションなど多くの人々が参加しており、1stからアレンジやアドヴァイスで密に関わっていた現代音楽家でケヴィン・エアーズのバンドの仲間であったデヴィッド・ベッドフォードの全面的な協力により、フィリップ・グラスやスティーヴ・ライヒといったミニマル・ミュージックに分類される事の多い現代音楽家の巨人たちにも劣らない、秀逸なミニマル・ミュージックとなっている。
しかし、ロック的観点からは、かなり離れてしまった作品ではある為、ロックのカテゴリーが多様化した現在の方がすんなり受け入れられるのではないかと思う。
本作は、2ndのような痛々しい程の繊細さと過酷さを感じさせる深い情念と思惟の世界とは少し違って、彼の確立した音楽の素晴らしさを伝える力強く美しい圧倒的な音楽である。
マイクの音楽が外へ向かっていったことを感じさせる転換期の作品と僕は捉える。
<PART 1>
圧倒的な音圧で迫ってくるストリング・セクションと、その波間をぬって来るフルートのテーマがとてもスリリング。
ホーン・セクションやマイクのギターとシンセが彩りを添え、コーラスやパーカッションも巧みに配置され、長さを感じさせない実に楽しいアレンジである。
後半で回帰して来るフルートのテーマが圧巻。
<PART 2>
大海原を想わせる映像的でニューエイジ的なイントロで、リズムに遅れそうになるマイクのシンセのフレーズがキュート。
ストリング・セクションのトレモロが先導してゆく美しい展開も、コーラスのアレンジも険しくまたは、快適な航海の様子を描いているようで面白い。
その船はやがて島に漂着し、島民との遭遇を想わせるトライヴァルなビートを持ったとても美しい歌が始まる。
個人的には、透明感溢れる美しい歌とアフリカン・パーカッションとのコントラストが見事なこの部分がマイクの全作品を通して最も好きで、まだ聴いていない方には是非ともお聴きいただきたいお薦めの部分です。
<PART 3>
祭祀を示すようなきらびやかなイントロで始まるこの曲は、マイクのギターがたっぷり堪能できる比較的ロックテイストの強い曲。
中間部から出てくるゴングのピエール・ムーランのドラムも聴きどころ。
<PART 4>
夢の断片のような幽しイントロの後は、様々なアンサンブルで奏でられるテーマのヴァリエイションが怒涛のようにリスナーの耳をなぶる。
「どう?すごいでしょ?」と言わんばかりのアレンジの巧みさと緻密さに圧倒されるのである。
10分半のあたりからせり出してくるとてもカッコいいギターによって全ては纏め上げられ、ミステリアスな印象を残す歌によって幕が下ろされる。これは、PART2での歌のメロディーが回帰してきたもの。
インパクト 70
テクニック 90
ポップ性 60
コンセプト 95
センス 100
(COWBELL)
2007年05月13日
ロバート・フリップによる英文オリジナル・ライナー・ノーツ 第六期
第6期:ダブル・デュオ 1999年10月〜2003年11月
エイドリアン・ブリュー − ギター、ヴォーカル
ロバート・フリップ − ギター
トレイ・ガン − ウォー、ギター
パット・マステロット − ドラムス
アルバム「ザ・コンストラクション・オブ・ライト」
アルバム(EP)「レヴェル・ファイヴ」
アルバム「ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ」
アルバム(ライブ)「エレクトリック」
「ザ・パワー・トゥ・ビリーブ」は第6期クリムゾン3年間の集大成である。1999年10月にナッシュビルのスタジオ・ブリューから始まり、「ザ・コンストラクション・オブ・ライト」制作後、2000年から2001年にかけてヨーロッパ、アメリカ、日本の大規模ツアーを行った。
ダブル・トリオは1997年5月にナッシュヴィルで行われていたリハーサル中に崩壊した。不思議なことに、また興味深いことに、後にダブル・ディオとして1999年2000年にかけて発展する楽曲の多くは既にこの時のリハーサルにスケッチ状態で存在していた。しかし、そのときはバンドから認識されず、受け入れもせず、育てられもしなかった。
2003年末にトレイ・ガン脱退。現在のラインナップ、つまり第7期は、エイドリアン・ブリュー、ロバート・フリップ、トニー・レヴァン、パット・マステロットとなっている。
ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ(紙ジャケット仕様)
エレクトリック(紙ジャケット仕様)
レヴェル・ファイヴ(紙ジャケット仕様)
2007年05月06日
Big Generator/ YES
1987
[曲目リスト]
Rhythm of Love
Big Generator
Shoot High Aim Low
Almost Like Love
Love Will Find a Way
Final Eyes
I'm Running
Holy Lamb (Song for Harmonic Convergence)
[メンバー]
ジョン・アンダーソン
クリス・スクワイア
トニー・ケイ
トレヴァー・ラビン
アラン・ホワイト
ロンリー・ハートと同等、もしくはそれ以上にトレヴァー・ラビンのカラーが強く、歌詞も、旧来のイエスが持つ幻想感や抽象性が乏しい。特に1曲目のリズム・オブ・ラブは、かなり直接的な内容だったため、一部のファンから顰蹙を買った。
セールス面で成功しなかった事が伺えるこのアルバムを含めたバンドの在り様に失望したジョン・アンダーソンが脱退し、黄金期のイエスの復活を求めてアンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウを結成、閃光をリリースする事になる。
Big Generator
2007年04月30日
From Genesis to Revelation / Genesis
1969
[曲目リスト]
ディスク:1
1. Where the Sour Turns to Sweet
2. In the Beginning
3. Fireside Song
4. Serpent
5. Am I Very Wrong?
6. In the Wilderness
7. Conqueror
8. In Hiding
9. One Day
10. Window
ディスク:2
1. Place to Call My Own
2. Winter's Tale
3. One Eyed Hound
4. That's Me
5. Silent Sun [Single Version]
6. Image Blown Out
7. She Is Beautiful
8. Try a Little Sadness [Demo Version]
9. Patricia [Demo Version of "In Hiding"]
10. Interview
放題で「創世記」と命名されたジェネシスのデビューアルバム。
ファーストメンバーは、
ピーター・ガブリエル - Vocals/Flute/Perc.
トニーバンクス - Key
マイク・ラザフォード - Bass
アンソニー・フィリップス - Guitar
ジョン・シルバー - Drums
となっている。
「チャーターハウス」の先輩であったミュージシャン兼プロデューサー、ジョナサン・キングのプロデュースで1969年にデビュー。(録音時に、ドラマーはチャーターハウスの級友だったジョン・シルバーに交代)
当時アメリカに同名のバンドが存在したためにバンド名をアルバムジャケットにクレジットせずに発売したことや、ジョナサン・キングに気に入られようとビージーズを意識したサウンドだったりしたため、評価が芳しくなく、プロ意識の欠如を反省したメンバーはアートロックの方向性を強く意識し、練りに練った作品をリリースするようになった。
Album Details
For the first time ever, Genesis first album issued on CD in an accurate facsimile of its original cover, and with a bonus disc, at mid-price. The deluxe slipcased package will also feature, for the first time since the original 1969 vinyl release, Peter Gabriels sleevenote and all the lyrics and drawings from the insert. The booklet will also feature photos and ephemera from the groups early days, as well as a new sleevenote from an acknowledged Genesis authority. Disc 1 will contain the original 13 song album in its entirety, whilst disc 2 will contain the four non-album single sides, along with a further nine tracks of demos and rough mixes from 1967 and 1968, all arranged chronologically. Copies of the original black and gold sleeve vinyl issue of this album with insert change hands for huge amounts of money at last there will be a CD edition that includes all the elements of that release, as well as a bonus disc! Edsel. 2005 (アマゾンより引用)
From Genesis to Revelation
2007年04月26日
アバカブ/ジェネシス
1981
[曲目リスト]
1. Abacab
2. No Reply at All
3. Me and Sarah Jane
4. Keep It Dark
5. Dodo/Lurker
6. Who Dunnit?
7. Man on the Corner
8. Like It or Not
9. Another Record
フィル・コリンズの集大成というべき作品であり、ジェネシスがポップに変身し,ヒットを記録した代表作。ジェネシスより,フィルの活動が圧倒的に目立ち,映画『カリブの熱い夜』でグラミーを獲得し,プロデューサーとしても大成功した。
アース・ウインド&ファイヤーのホーン・セクションを導入したのもヒットの大きな原因かと思われる。
しかし、これで完全にPOP路線に走った感がある。本当のジェネシスではない、という意見や、POP路線で考えるといい作品だ、という意見もあり、、。
ただ、ちょっと違うような気がするが。
Abacab
2007年04月18日
【プログレッシブロックとフュージョン!?】MARBLE / カシオペア
2004
1. UNIVERSE Issei Noro
Beginning
Deep Space
Discovery
Humanity
Chaos
High Spirit
Harmonize
Beyond
2. SOUTHERN BREEZE Minoru Mukaiya
3. Mawari-Michi Yoshihiro Naruse
4. REMINISCENCE Akira Jimbo
5. WHEN YOU GROW UP Yoshihiro Naruse
6. BLESSING Minoru Mukaiya
7. 雨ガ来ル Yoshihiro Naruse
8. SPREAD Issei Noro
PRODUCER CASIOPEA
ENGINEER Yuji Kuraishi
RECORD COMPANY GENEON ENTERTAINMENT
CD-CODE GNCL-1015
2004年に結成25周年を迎えたカシオペア。本作はその記念盤。通算では37枚目。1曲目の「UNIVERSE」は25分に及ぶ野呂一生の書き下ろし組曲大作。25分というのは偶然ではなく、25周年にちなんだものだとか。動と静、両面楽しめる作品だ。
カシオペアは現在活動休止しているが、この後期頃に出したライブ、DVDではこのアルバムからの曲が圧倒的に多い。野呂さんは相当気に入っているようです。
特に「UNIVERSE」はお気に入りにのようです。この作品は8部構成で出来ているが、大作ゆえにプログレと合い通じるものがあるような。
カシオペア後期では完成度も高い一番お勧めのアルバムです。
2007年04月17日
Genesis/Genesis
[曲名リスト]
1. Mama
2. That's All
3. Home by the Sea
4. Second Home by the Sea
5. Illegal Alien
6. Taking It All Too Hard
7. Just a Job to Do
8. Silver Rainbow
9. It's Gonna Get Better
1983
彼らの音を知りつくしたエンジニアのヒュー・パジャムを共同プロデューサーに起用したことで、サウンド面での充実が顕著になった83年発表作。本盤からは(1)(2)がシングル・ヒットとなった。
Genesis
2007年04月15日
Mekanik Destruktiw Kommandoh / マグマ
1973
"Hortz Fur Dëhn Stekëhn West" - 9:34
"Ïma Süri Dondaï" - 4:28
"Kobaïa Iss de Hündïn" - 3:35
"Da Zeuhl Wortz Mekanïk" - 7:48
"Nebëhr Gudahtt" - 6:00
"Mekanïk Kommandöh" - 4:08
"Kreühn Köhrmahn Iss de Hündïn" - 3:14
スタジオ盤最高傑作と名高い3rdアルバム(通称M.D.K. 1973年)。
7人の混声合唱隊を導入し、短い主題の反復発展を繰り返すコーラスとベース、ドラムが絡み合う39分に及ぶ大作を作り上げ、唯一無二のMAGMAの音楽を確立する。
しかし、これ以降の活動ではファンク・ソウル色が次第に強くなり、コバイア語が潜めてしまう。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2007年04月13日
1001°Centigrades / MAGMA
1971
[曲名リスト]
1. 一人のコバイア人 Rah Sahltaahk
2. “イス”ランゼイ・ドイア "Iss" Lanse Doa
3. キ・イアル・オ・リアク Ki ahl Lahk
マグマの2nd。音像,コンセプトは前作を踏襲しているが名管楽器奏者,ヨシコ・セファーを迎えたことでより厚みを増したサウンドを実現している。全3曲というその後のマグマを予感させる大作主義とジャズ・ロック・サウンドが微妙なバランスで融合した初期の傑作。
1,001 Degrees Centigrade
2007年04月10日
ラブ・ビーチ/ エマーソン・レイク・アンド・パーマー
1978
[曲名リスト]
1. 欲しいのは君だけ
2. ラヴ・ビーチ
3. 恋の味
4. ギャンブラー
5. おまえのために
6. キャナリオ
7. 将校と紳士の回顧録
1. a.プロローグ/紳士の教え
2. b.愛を感じた時
3. c.最前線からの手紙
4. d.栄光の歩兵中隊(行進曲)
[内容]
後期(再始動期)3作目にして、この時期最後のスタジオ録音アルバム。キース・エマーソンは「このアルバムを制作している最中に、メンバーと話し合って、ELPの解散を決めた」という意味の発言をしている。また、「イン・ザ・ホット・シート」のライナー・ノーツによると「契約の関係でどうしても作らなければならなかったアルバム」である。
本作は1978年にバハマで収録された。当地で収録した理由は税金の問題であるとコメントされている。1978年まで続いていた全米ツアーの後、キース・エマーソンはバハマのナッソーで休暇を過ごした。その後メンバーの2人を伴って改めてバハマ入りし、収録を開始している。
本作の題名は、シカゴのオヘア空港で実施された「このリストの中で、ELPの次のアルバムに一番適した題名はどれですか?」というアンケートの結果に基づいていると伝えられている。一番支持を集めたのが、リストの一番下にあった「ラブ・ビーチ」で、メンバーはこの結論に否定的(俺達はビーチ・ボーイズじゃ無い、という発言があったと伝えられている)だったが、実際にアルバムを売るアトランティック・レコードはこれを気に入り、決定に至った。
このアルバムの制作終了後、グレッグ・レイクとカール・パーマーはバハマを離れたが、キース・エマーソンはそのまま居残り、1年間ほど休暇を過ごしてから、同地で映画音楽の「インフェルノ」とソロ・アルバム「ホンキー」の制作を始めている。
[評価]
イギリスでは最高48位、アメリカでは53位(55位という説もある)。この順位が示す通り、本作に対するELPファンの判定は厳しいものであったと言える。実際、当時の日本の音楽誌のレビュー記事等を読み返してみると、おおむね否定的な批評/感想で占められている。それもかなり感情的なものが多く、ELPに対する期待が大きかった事、そして、その期待に応えて貰えなかった失望もまた大きかった事が推察される。
そんな中にあって、ロドリーゴの曲をアレンジした「キャナリオ」は、本作に否定的なリスナーも好意的だったと言われている。この作品は曲の構造やシンセサイザーの使い方などで、前期ELPの魅力を備えていると言われており、こういう作品をもっと出して欲しい、という多くのファンの要望がうかがえる。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラヴ・ビーチ
Kobaa マグマ誕生/Magma
[曲名リスト]
1. Kobaia
2. Ana
3. Malaria
4. Sohia
5. Sckxyss
6. Aura
7. Thaud Zaa
8. Nau Ektila
9. Stoah
10. Muh
1970
クリスチャン・ヴァンデ(fr:Christian Vander)ドラム/ボーカル/ピアノを中心に1969年結成。「宇宙からきたコバイア星人の言語」コバイア語(ヴァンデが創作した言語)によるオペラチックなボーカルと、個性的で強力なリズム隊が特徴なフレンチプログレッシブグループ。
そして、この「Kobaa」は、レンチ・ロックの代表格マグマの1st。基本はブラス中心のジャズ・ロックだが,意味より音感を強調した自作言語=コバイア語のヴォーカルと後のチェンバー・ロックに通じる前衛性が彼ら独自の持ち味。フランス版ニュー・ロックの夜明けという1枚。
2007年04月01日
OMMADAWN / MIKE OLDFIELD
1.PART 1
2.PART 2
1975
一般的にマイクの最高傑作とされるのは、この三作目の「オマドーン」のようである。
前作の「ハージェスト・リッジ」制作に疲労困憊したマイクは、一時入院したという。
20歳の青年が、あれほどの深みと完成度を誇る作品を作ったのだから無理もない。
そこで、リセットされたのか、本作には、熟練と共にリラックスして整理された印象を受ける。
休養時間の客観視が自分の世界に沈みすぎないブイのような働きをしていたのかも知れない。
本作もパーカッション、リード楽器等で数名の参加があるものの、やはり殆どはマイクによる録音。
楽曲の構成は、前作を踏襲した形で大きな変化は無いが、前二作よりも聴きやすく
分かりやすい印象を受ける。
その要因として、まず、彼の音楽の根幹であるケルトとバロックの要素が彼の手中で
完全に混練され、吟味されてマイク・オールドフィールド・ミュージックとでしか呼び様のない個性と明晰さが生まれた上に、ギター以外の楽器へのアレンジも研磨されてカラフルなサウンドになっていること。
そして、打楽器、特にアフリカン・パーカッションの大胆な導入により、力強い
リズムとビートが形成され、楽曲にハッキリとした骨格が生まれ、メロディーが
浮かび上がり、自由化したように感じること等があると思う。
また、前作まで曲の骨格そのものであったベースがリズムの補足として本来的な
使われ方になっているため、曲がシェイプアップしている。
あと、忘れてはならないことは、彼のサウンドの一番の聴きどころであるギターの
オーケストレーションがこの作品で、ほぼ完全な形になっていることである。
<PART 1>
オープニングは、前作と同じように作られているが、メロディーや細部のアレンジ
が説得力を増し、立体的になった印象を受ける。 ガットギターによるメロディー
ラインがとてもよい。
この内省的で美しいイントロは、ゴングの音を境にリズムを伴い、エアリード系を多用した陽光を想わせるサウンドへ変化する。
そして、本作の最大の呼び物、アフリカン・パーカッションが鳴り始めるとサウンドに力強いビートが形成され、不思議なメロディーの歌やマイクのホレボレするような
カッコいいギターソロを更に魅力的なものにしている。
このアフリカン・パーカッションの導入は、マイクの音楽に風穴をあけると同時に
後年開花してゆくワールド・ミュージック的アプローチのスタートにもなっている。
<PART 2>
やや暗く悲しく始まるイントロは、幾重にも重ねられたギターが聴きどころ。
これは、他ではちょっと聴くことの出来ないもの。
やがてチューブラーベルズ(?)が鳴り始めるころ、バックはギターのトリル奏法の群れになっていて、とても神秘的なサウンドになる。
その神秘的なサウンドと交差して長閑なフォルクローレの世界がしばしの安らぎを
与えてくれる。
バグパイプやケーナのメロディーがとても印象的であり、マイクのケルト音楽に対する造詣の深さと、それをここまで意のままに操り、彼独自の新しいサウンドとして成立させるセンスには脱帽する。
クライマックスでは、パーカッションも交えてケルトとバロックがとてもよく馴染んで最高の融合をみせる。
聴けば聴くほどに凄いセンスである。
そして、おまけのミステリアスで牧歌的な「ホースバック」という絶品の小作品が
美味なるデザートを食べたような満足感と幸福感を与えてくれる。
ごちそうさま。
インパクト 100
テクニック 100
ポップ性 100
コンセプト 100
センス 100
COWBELL
Ommadawn
2007年03月24日
HERGEST RIDGE / MIKE OLDFIELD
2. PART 2
MIKE OLDFIELD GUITARS、BASS,ORGAN、PIANO、GLOKENSPIEL、etc.
TED HOBART TRUMPET
JUNE WHITING OBOE
LINSAY COOPER OBOE
SALLY OLDFIELD VOICE
CLODAGH SIMMONDS VOICE
DAVID BEDFORD CONDUCT
1974
前作である1stで大ブレイクしてしまったマイク。 この2作目を作るに当たって相当のプレッシャーがあったことは想像に難くない。
おそらく、マイクは当時の彼にとって最も完成度の高い音楽を提出しようと考えたのであろう。
翌年発表されたこの作品は、元来マイクの音楽の中心に据えられていたケルトとバロックの要素が前作よりも色濃く出て、とても美しく良く出来た作品となった。 言わば、マイク渾身の直球勝負の音楽であった。 そして、前作同様殆どの楽器は、彼自身によって演奏されている。
しかし、その直球勝負は、サウンドの向心力をやや強めすぎてしまったようで、1stのような奇想天外な部分やロックテイストといったものは後退し、内省的で密室的な傾向を強めてしまい、ケルト的にはとてもよく練られて大変ドラマチックであるものの1stに比べてやや大人しい印象を与えてしまっているのは否めないであろう。
だが、マイク自身の音楽的な深化という点に於いては前作を凌ぐものであり、マイクの作品の中で最もマイクらしさを感じさせる為、マストアイテムに挙げる人も多い。
「チューブラーベルズ」、この「ハージェストリッジ」次作の「オマドーン」は、マイクの初期3部作として、どれも甲乙付けがたい傑作である。
<PART 1>
1stのような印象的なフレーズは無いが、実に色彩豊かで美しく伸びやかなイントロで幕を開ける。
既にこの時点でマイク特有のギターオーケストレーション的なギターの手法が芽吹いている。
やや険しいブリッジを越え、オーボエによるメインテーマが現れる。
これは、いかにもケルト的で美しく印象的なメロディーであり、このテーマのバリエーションによりこの作品をドラマチックに仕立てるキーポイントになっている。
続く展開のバッハのような通奏低音を感じさせる美しいコード進行の上にマイクの情感豊かなギターソロが乗っかり、曲はクライマックスを迎え、やがてそのコード進行が美しいコーラスとなって現れると、この上なく神々しい所へと迎え入れられた様な感覚になる。
マイクの音楽の中で最も美しい場所であろう。
<PART 2>
静かにメインテーマが奏でられて始まり、マイクの舞うようなギターが、<PART1>での冒頭のテーマをモチーフにした展開に誘う。 そのテーマをなぞるのは、サリー・オールドフィールドの声で、実に優しい空気を醸し出す。
やがてマイクのミステリアスなギターが曲想をねじ曲げてゆき、重苦しくて激しいギターオーケストラの渦となって全てを飲み込んでしまう。
こんな風にギターを重ねられるセンスも重ねようとするエモーションもマイクならではのもので、凄い世界である。
その渦が突然に姿を消すと、冒頭のテーマが現れ、聴き手にカタルシスを与える。
インパクト 90
テクニック 90
ポップ性 90
コンセプト 100
センス 100
COWBELL
Hergest Ridge
2007年03月21日
Drama/Yes
Yes - Drama (USA)
1980
[曲名リスト]
1.マシーン・メシア Machine Messiah
2.白い車 White Car
3.夢の出来事 Does It Really Happen?
4.レンズの中へ Into The Lens
5.光を越えて Run Through The Light
6.光陰矢の如し Tempus Fugit
レコーディング・メンバー
トレヴァー・ホーン Vocals,Fretless Bass(Run Through The Lightのみ)
スティーヴ・ハウ Guitars,Vocals
クリス・スクワイア Bass,Vocals,Piano(Run Through The Lightのみ)
アラン・ホワイト Drums,Perc
ジェフ・ダウンズ Keyboards
イエス名義のアルバムの中で、唯一ジョン・アンダーソンがボーカルを担当していない作品でもある。
この前作トーマトから、イエスは音楽的にも人間関係も不調となり、ジョン・アンダーソンとリック・ウェイクマンが脱退した。残されたクリス・スクワイア、アラン・ホワイト、スティーヴ・ハウは、イエスを解散するか別のボーカルとキーボードを補充するかという二者選択を迫られ、その結果、同じマネージメントの中にいたバグルスのトレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズを引き入れる。このメンバー構成で作成された唯一のアルバムが本作である。
世の中的にはあまり評価されていないようだが、いやいや、完成されたいいアルバムである!
ジョンがいないイエス・・・と思わず聞いてみる価値あり。
Drama
2007年03月16日
TUBULAR BELLS / MIKE OLDFIELD
1.PART 1
2.PART 2
MIKE OLDFIELD GUITARS、BASS,ORGAN、PIANO、GLOKENSPIEL、etc.
VIV STANSHALL MC
JON FIELD FLUTES
LINSAY COOPER STRING BASSES
MUNDY ELLIS CHORUS
SALLY OLDFIELD
1973
10代半ばにして、姉サリー・オールドフィールドと共にフォーク・デュオ(サリアンジー)で活動を開始した早熟のマイクは、その後ケヴィン・エアーズのグループのベーシストになる。
エアーズのバンド活動がきっかけで様々な人々と出会い、その中に、まだ小規模なレコード屋であったヴァージンレコードのリチャード・ブランソンが運営するマナースタジオでエンジニアをしていたサイモン・ヘイワースとトム・ニューマンがいた。
マイクの音楽に興味をもったヘイワースとニューマンは、スタジオの空き時間を可能な限りマイクに提供し、ほぼ一年がかりでこの作品を録音する。
その録音は、ほとんどの楽器をマイク自身が演奏し、2000回とも言われるオーヴァーダビングによって行われ、完成した本作は、ヴァージンレコードが興したレーベル第一弾のうちの一枚として発売された。
そして数ヶ月後、映画「エクソシスト」のテーマに本作の冒頭部分が使われ、一気に注目が集まりアルバムが大ヒットしてしまう。この事が現在のヴァージングループの礎となる。
さて、そのサウンドだが、ミニマルミュージックの要素が強くクラシックとケルトの素養を感じさせるもので、すべての根幹になっているのは、マイクのギターのアルペジオのヴァリエイションである。
そのギターの上で膨らんだアイデアやハーモニーを他の楽器に置き換えてゆき、豊かなシンフォニーを作っていったのだが、飽くまでもギターとベースが先導する骨格は露にされており、素朴で洗練されていない印象を受ける。
しかし、それがこの作品のよいところで、愛すべき歪さ、痺れる毒性を孕んでいるのである。
「エクソシスト」が無ければ、元ケヴィン・エアーズのバンドのベーシストによるプログレ隠れ名盤で終わったであろうと思われる程のマニアックな音楽だと思う。
それでも実際に多くの人々の賞賛を得ただけでなく現在まで名盤として語り継がれるこの作品の最大の魅力は、マイクの作るディテールの素晴らしさにあると思う。
マイクの音楽は、トータルな構成力で聴かせる音楽ではなく細部の閃きで聴かせる音楽である。
そこを見落とすとマイクの音楽はとりとめのないものになってしまう。
そして、マイクがこの作品で作り、膨らませていったプロットは、どれも個性的で魅力的であり、彼の音楽の基盤と言えるものばかりである。まるでマイクその人の思考や感情のかたちを音に置き換えたようにさえ思える。
また、忘れてはいけないのは噂されるマイクの神経症的性質である。彼の作る向精神的ともいえるサウンドは、彼自身の精神的なバランスを保つための精神世界のジオラマの様なものであり、マイクは、そこの管理人であり、リスナーの一人でもある。
チューブラーベルズは、シリーズ化され、数枚の続編や企画盤を持ち、現在も尚進行中の真にライフワークと呼べるものである。
大傑作のデビューアルバム。
<PART 1>
「エクソシスト」のテーマになった有名なイントロ。これはマイクのギターのアルペジオが素になったものであり、美しく、変拍子が心地よい。
曲はあくまでもギターとベースが支配してゆく。ギターも素晴らしいが、ベースもユニークで、マイクならではのフレーズのセンスが光るものなので要チェックである。
このギターとベースが先導する風変わりな音楽は、まるでマイクの脳みその中を旅しているような神秘性がある。
特にエンディングで楽器がMCの呼びかけによってエントリーして来るくだりは、かなりヤバい世界。
<PART 2>
とても美しい導入部から深い森に分け入っていく展開もいいし、マイクのピッチを変えたユニークなボーカルが入ったプログレッシヴ・ロックの中間部もいい。そしてその後の漂泊するような曖昧な音世界がけだるくて美しくて最高。素晴らしいグダグダ感である。
そして一転して超軽快なブルーグラス(?)が現れていきなり幕が引かれてしまう。気持ちよく裏切られ、爽快な後味をのこす見事なエンディング。
インパクト 100
テクニック 90
ポップ性 90
コンセプト 100
センス 100
COWBELL
Tubular Bells
マイク・オールドフィールド/ディスコグラフィー
UK出身のマイク・オールドフィールド(Mike Oldfield)は、デビュー・アルバム『チューブラー・ベルズ』が世界的に有名で知られるプログレッシブロックの雄。
偏屈的・完璧主義者という性格で、音楽スタイルにも表れている。幼少時代は虚弱体質だったらしく、音楽以外のことには自信を持てなかったらしい。ほとんどの楽器の演奏をひとりでこなすマルチ・プレーヤーでもある。
1973年にヴァージン・レコードの記念すべき第一弾アーティストとして、アルバム『チューブラー・ベルズ』でデビュー。いきなり全英1位を記録、このアルバムは現在までにイギリス国内で260万枚を売り上げており、全英歴代トップ30にランクインするほどの大ヒットとなった。また、映画『エクソシスト』のテーマ曲として使用され、一部のフレーズのみではあるが世界的に認知されている。
この成功を受けて、その後も『ハージェスト・リッジ』(全英1位)、『オマドーン』(全英4位)、『ファイブ・マイルズ・アウト』(全英7位)、『クライシス』(全英7位)などのヒット作を立て続けに生み出し、イギリスを代表するアーティストへと上り詰める。また、代表作『チューブラー・ベルズ』のシリーズ作も長年に渡って制作されており、1992年に発表された『チューブラー・ベルズ?』が全英1位を獲得するなど、衰えぬ人気を見せ付けた。
[オリジナル・アルバム]
1973 Tubular Bells
1974 Hergest Ridge
1975 Ommadawn
1978 Incantations
1979 Exposed
1979 Platinum
1980 QE2
1982 Five Miles Out
1983 Crises
1984 Discovery
1987 Islands
1989 Earth Moving
1990 Amarok
1991 Heaven's Open
1992 Tubular Bells II
1994 The Songs of Distant Earth
1996 Voyager
1998 Tubular Bells III
1999 Guitars
1999 The Millennium Bell
2002 Tr3s Lunas aka Tres Lunas
2003 Tubular Bells 2003
2005 Light & Shade
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2007年02月24日
Those About to Die Salute You / コロシアム
1968
[曲目リスト]
1. Walking In The Park
2. Plenty Hard Luck
3. Mandarin
4. Debut
5. Beware The Ides Of March
6. The Road She Walked Before
7. Backwater Blues
8. Those About To Die
わずか4枚で解散したブリティッシュ・ジャズ・ロックの雄コロシアムが68年には発表したデビュー作。ジャズやロックだけでなく、さまざまな音楽を吸収したプログレの夜明けを示す名盤。「青い影」をモチーフにした(5)をはじめ、聴くほどになんだか楽しくなる不思議な一枚!